女優広瀬すず(20)が、ヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「なつぞら」(月~土曜午前8時)の1日に放送された第27回の平均視聴率が22・9%、2日放送の第28回が20・0%、3日放送の第29回が18・7%、4日放送の第30回が19・4%、6日放送の第31回が21・1%(ともに関東地区)だったことが7日、ビデオリサーチの調べで分かった。最高視聴率は第15回の23・6%。

同ドラマは、戦争で両親を亡くし、父の戦友の養女として引き取られたヒロイン奥原なつ(広瀬すず)が、北海道を舞台に、亡き父の戦友の柴田剛男(藤木直人)と妻富士子(松嶋菜々子)、柴田夫妻の父泰樹(草刈正雄)に育てられ、豊かな想像力と開拓者精神を生かし、アニメーターを目指す姿を描く。脚本家の大森寿美男氏のオリジナル作品。元AKB48で女優の渡辺麻友、井浦新、染谷将太、伊原六花、小手伸也らが朝ドラ初出演。ほかに貫地谷しほり、中川大志、麒麟の川島明、木下ほうか、角野卓造が出演する。また、語り(ナレーション)をなつの父親という設定で内村光良が担当する。

あらすじは、富士子と兄を捜しにいくことになったなつ。2日かけて東京の新宿にやってきた。そこで信哉(工藤阿須加)と待ち合わせ、咲太郎のことを知っていたパン屋兼カフェの店主をしている前島光子(比嘉愛未)の所を訪ねた。光子は以前新宿にあった劇場のムーランルージュ新宿座で、咲太郎が裏方で働き、役者や踊り子からかわいがられていたことなどを話した。またお店にやって来た本屋の社長をしている茂木一貞や、茂木のつてでムーランルージュ新宿座の歌い手だった煙カスミ(戸田恵子)の所にも伺い咲太郎のことを聞いてまわった。しかし、兄の居場所は分からなかった。

その夜、光子の好意で川村屋の従業員アパートに泊まることになった富士子となつ。そこで富士子は夕見子が北大に行きたがっていることを伝えると、なつには、無理に北海道にいなくてもいいことを話すと「なしてそんな事いうの。やだ。私から母さんをとらないで」と言い涙した。翌朝、朝食を食べていると信哉が駆け込んできた。ふたりに近寄り、咲太郎らしい人が浅草にいることを伝えた。

信哉に連れられて、なつと富士子は浅草にやってきた。女性のダンサーのステージが終わると明かりがつき、そこにはひとりの男が立っていた。そして歌いはじめると、音楽に乗ってタップを踏み始めた。それをみたなつは「お兄ちゃん」と言うと、咲太郎も気づき、抱きしめ合い9年ぶりに涙の再会を果たした。公演後、なつらは、咲太郎と店で会い川村屋でお世話になっていることを伝えた。そこで後日、咲太郎は川村屋に行くことを約束した。

約束の時間になっても咲太郎は川村屋に現れなかった。心配するなつらの所に信哉が現れた。すると、咲太郎が警察に捕まっていることを伝えた。理由は芸人の松井新平(有薗芳記)から譲ってもらったばくちの戦利品が盗まれたもので窃盗をした疑いで捕えられた。翌日、なつらは、劇場を訪れ、知り合いであるダンサーのローズマリー(エリザベス・マリー)から、盗まれた日に会っていたことを聞き無実の罪で捕まっていることが分かった。その後、光子が営むカフェで「藤正組」元親分の藤田正士から、以前に咲太郎が行方不明になった経緯などをなつに教えた。警察署に行き話を聞いてきた信哉は、「あいつは泥棒をしていない。腕時計のことは言わずに誰かをかばっている」と告げると、咲太郎から預かった手紙を渡した。その手紙には「なつに会える日が来るとは思わなかった。探しに来てくれてありがとう。でも、すまない。お兄ちゃんのことは忘れてくれ。忘れて、北海道で幸せに暮らしてくれ。ごめんな」と書かれており、なつは涙した。

後日、川村屋でお世話になった信哉と別れると、偶然そこで天陽の兄の陽平(犬飼貴丈)と再会した。陽平は漫画映画をつくる会社で働いていることを話すと、スタジオ見学に誘った。漫画動画を制作する「新東京動画社」に足を踏み入れたなつは、そこで、パラパラ漫画を描くことになった。リーダーの仲努(井浦新)に見せると、「絵に力がある。アニメーターになれる」と勧められた。なつは「絵の勉強をしてきていない」と話すと「勉強はどこでも出来る」と返され目を輝かせた、という内容だった。