元NMB48の渡辺美優紀(25)が28日、大阪・オリックス劇場で、自身初の全国ソロツアー「MIYUKI WATANABE TOUR 2019 ”17%”」のファイナルを迎えた。

16年8月にNMB48を卒業し、約2年の充電期間を経て、18年9月に芸能活動を再開。今月3日に発売したファーストソロアルバム「17%」を引っさげ、愛知、東京、大阪を巡り、3公演で計5300人を魅了した。

グループ時代を過ごした大阪での凱旋(がいせん)公演となったこの日、アルバム曲からカバー曲「桃色片想い」(松浦亜弥)やグループ時代の楽曲「わるきー」「ジッパー」などを披露。平成を駆け抜けたこれまでのアイドル活動を振り返り「(NMB48に入って)出会いもあり、卒業して別れもあり、こうしてまた活動を再開できて、今とても幸せです」。アルバムの中の楽曲「あの日の空と、私の未来」には、これまで支えられたファンを「私が次は支えたい。少しでも元気に、笑顔になれるなという存在でいたい」と、気持ちを込めて歌い上げた。

ダブルアンコールを含む全20曲で満員の2300人を魅了し「諦めずに今日、こういう日を迎えられてほんとにうれしい。たくさんのみなさんが私のために集まってくださることが、夢なんじゃないかなと思うくらい、ほんとに…」と、涙で感謝を伝えた。たくさんの「みるきー!」コールを受けながら「復活ライブでも、卒業コンサートでも泣かなかった私がなぜか最近、すごくホッとして、感情の殻が破れたというか、張りつめてたものが無くなった感じがして、みなさんの前でこうして、自然体でいられるのがすごいうれしいです」。7月10日にアルバムのリパッケージ版を発売することも発表し、最後は満面のみるきースマイルで公演を締めくくった。

公演後、取材に応じた渡辺は「むっちゃ熱かったです。思った以上に予想を超えて熱かった」と、大阪のファンの熱気に感激。涙の訳を問われると「ずっと、今までは楽しいことが少なくて、だけど最近…楽しい。グループ時代とかは人と比べたりすることが多くて、環境的にたくさんの人がいて、毎日競争で。純粋に『ファンの方がいてくれて幸せなんだ』と思うことができてなかった。でも今、1人になって、たくさんの方が私のために来てくれている姿を目の当たりにして、ほんとに純粋に幸せだなって思えるというか、すごいゆとりを持てるようになった」。ソロとなって素の自分をさらけ出し、ファンへの思いが自然とあふれた涙だった。

平成最後のライブを終え、新元号に向けては、自身も参加してプロデュースするガールズユニットに「『令和』を代表するようなグループになってくれたら」と、期待を込めた。