欅坂46が11日、東京・日本武道館で、3周年アニバーサリーライブの千秋楽公演を開催した。同所でのライブは初めて。全17曲、1度のMCを除いてほぼノンストップのセットリスト。欅坂46のクールでダークな世界観を凝縮した構成で、ファン1万人を魅了した。

1曲目の「危なっかしい計画」から副キャプテン守屋茜(21)が「武道館ラスト、行くぞ~!」と呼びかけた。前半から「大人は信じてくれない」「月曜日の朝、スカートを切られた」など、個性的なナンバーを続けざまに披露。「二人セゾン」のラストでセンター平手友梨奈(17)がクールな表情を決めると、大歓声を浴びた。

キャプテン菅井友香(23)は「私たちは全員では初めて、日本武道館に初めて立たせていただいています。本当に皆さんのおかげだと思っています」と感謝。「個人的には地元で、欅坂に入る前から日本武道館という場所は通ったりしていたので、ここに立たせていただけるなんて本当にうれしいなって思います」と喜んだ。

小池美波(20)は「初めて欅坂の目標でもあった武道館に立たせていただいて、1人1人のお顔もすごく見えて、すごく近くて。この3年間、やっぱり皆さんの支えがあってこそのこの舞台に立てていると思うので、このステージで皆さんに恩返しができたらなと思います」と意気込んだ。

渡邉理佐(20)は「よく3年間で一番の思い出とか聞かれるけど、なんか本当に一番って決められないんです。すごい濃い3年間だったなって思って。いろいろあっという間だったなって思うけど、全部楽しくてよかったなって思います」と3年間を振り返り、「友香はどう?」と、菅井の口癖をまねして尋ねた。菅井は「うそっ!」と驚いた後に、「かけがえのない3年。メンバーと出会えたこともそうだし、皆さんと出会えたこともご縁だと思っているので。1つ1つ大切にどんどんつなげていきたいなって思っていますよ」と返し、「やめてよ~」と笑った。「いつも私から『どう』って言われていたのって、こんな気持ちだったんだ」と言い、笑いを誘った。

また、土生瑞穂(21)が「今まで生きてきた中でできてきた中でこの3年間が一番濃かったと思う。メンバーにも会えたし、ファンの皆さんにもお会いできたし、すごい幸せ者だなってあらためて感じました」としみじみ話し、「あと、タピオカ食べたから。元気いっぱいです。3年間で一番飲んだ飲みものです」と唐突に話しだした。菅井は「土生ちゃんワールドだね」とほほえみ、「そんなタピオカのようにかみごたえのあるグループになりたいなって思います」とフォロー。拍手を浴びた。

昨年加入した2期生も、先月大阪で開幕したアニバーサリーライブから本格的にパフォーマンスに参加している。最年少の山崎天(13)は、「ずっと見てきた欅坂46ってグループに入れて、一緒のステージに、しかもアニバーサリーライブってとってもとっても大切なライブに2期生も参加させていただけるのもうれしいですし、『エキセントリック』とかずっとやりたかった感じの格好いい曲が多いので、皆さんも一緒に、最終日なので、最後まで突っ走っていきたいと思います」と意気込んだ。

同じく2期生の森田ひかる(17)は「大阪公演と同様に、先輩方と一緒に楽曲を踊ることができてうれしいです」と感謝し、「これは自分の話になっちゃうんですけど、『二人セゾン』のしなやかなダンスがすごい苦手で、すごい練習していたんです。昨日とか、教えていただいたので、すごいうれしかったです」と明かした。

菅井は「皆さんと一緒に、新たな道を切り開いていきたいと思います。私たちはさまざまな方法で、欅坂46のアイデンティティーをお届けできればと思っています」とあいさつした。

後半冒頭には、平手や佐藤詩織(22)らが本格的な影絵のパフォーマンスを披露し、拍手を浴びた。「キミガイナイ」「もう森へ帰ろうか」などの優しい楽曲から、「語るなら未来を…」「風に吹かれても」で激しいダンスも披露。本編ラストは「アンビバレント」で締め、大歓声を浴びた。少人数でパフォーマンスするユニット曲やソロ曲の一切無い、20人前後で披露する全体曲だけのライブ。菅井は「ユニット曲のないライブ、全員で走り抜けました!」とあいさつした。

アンコールでは、最新シングル「黒い羊」を26人でパフォーマンス。平手が他のメンバーに突き飛ばされたりする演出で、ダークで独特な世界観を前面に押し出した。最後に1人ステージに残った小林由依(19)が花束を置いて立ち去ると、大きな拍手があがった。