女優真矢ミキ(55)が「正しいオトナたち」(12月7~8日、兵庫県立芸術文化センター)で、5年ぶりの本格舞台に臨む。同公演の取材会が1日、大阪市内で行われた。

子どものケンカをめぐって、2組の夫婦の話し合いにどんどん亀裂が入っていき、大人のケンカに発展していく物語。真矢は「喜劇と言われてますが、台本を読んで全然喜劇じゃない。やる側としては鼻の穴も膨らむような真剣さです」。

真矢は、宝塚歌劇団出身。元花組トップスターで、98年に退団した。「全舞台をバシっとやめて、映像に入るのが描いたやり方でした」と振り返った。

15年にTBS系朝の情報番組「ビビット」のMCに就任した。「中尾彬さんが『50代は芝居に深みが出るから、ガッツリやるんだぞ』と言ってくださり、『わかりました』って(いう思いの)ときに番組が決まりました。本職から離れたと思いました」と振り返る。

朝の顔として4年半。今年の9月で番組が終了した。その中で役者に共通するものを見つけていた。

「番組でいろんなネタに何を思うかが、毎日の役作りの入り口の作業と共通していて、めまぐるしく、分ごとに、人の人生について考えるのがトレーニングになりました」

その結果、「役者として違う意味で味わいをしっかり受け止めました」と話した。番組で経験したことをなくさないよう、朝から新聞を読むなど午前中の過ごし方が変わったという。

本拠地だった宝塚大劇場がある兵庫県での舞台は、退団して以来となる。「新幹線で大阪に降り立ったくらいがうれしい」と関西愛を語った。

宝塚を退団して今年で21年。「やめたときは引きずるのをやめようと強く思った。正直ファンを失望させるだろうとも」と明かした。今舞台では、ファンの反応が楽しみだといい「できれば『全然違うけどいいね』って言ってもらいたい」と意気込んだ。