京都・山科出身でレゲエ歌手として活躍する遊人a.k.a.Wiseman(ゆうじん わいずまん)が18日、京都市右京区の京都市立西京極中学校で「“つながり”を生きる~人は支え 支えられて~」と題して、講演会とライブを行った。元“不良少年“の熱のこもった講演とパフォーマンスに生徒約640人は手拍子とかけ声で応えた。

赤い髪の毛に、赤い革ジャン。開演早々、パンチの効いたラップを歌いながら登場した姿に、一瞬驚きの表情を見せた生徒たち。しかし、次第にテンポの良いビートと遊人のかけ声に応えるように、生徒たちは立ち上がって、手拍子で会場を盛り上げた。

「母親に感謝」「クソおやじ」など個性的で、ストレートな歌詞は全て自身の経験に基づく。自分も、周りの友人も荒れに荒れ、手に負えない10代を過ごし、一念発起してレゲエ歌手へ-。そんな経歴を生かし、現在は学校で講演を重ねる。テーマは「仲間、家族、周りの人を大切にすること」だ。

今回の講演では中学時代の恩師で現在、同校の校長を務める日下部和宏さんとトークショーも行った。歌手になったいきさつや「どうやったら友達との仲を深められるか」など生徒からもらった質問に答え、「大切なのは自分を、仲間を許すこと。許すには大きな優しさと勇気が必要です」と呼びかけた。

最後には同校の音楽部とコラボレーションし、「生きている限り~DON’TWORRY~ 」をサプライズ披露。「これは今、がんと闘っている日下部先生へ送る曲」と紹介し、会場は1つになった。