歌手前川清(71)女優藤山直美(61)が14日、大阪市内で、大阪・新歌舞伎座新開場10周年記念 3月特別企画「前川清 藤山直美」(3月1~28日)の公演成功祈願法要と取材会を行った。

今公演は舞台「恋の法善寺横丁」と前川による歌唱ステージの2部構成。舞台では藤山は小料理屋のおかみ「お辰」を、前川はふらりと店に尋ねてくる「徳三」を演じる。

藤山は17年3月に乳がんの摘出手術を受け、18年10月に復帰。今公演が復帰後初の新歌舞伎座の舞台となる。藤山は「本当にうれしい」と喜んだ。

前川との共演に「3行以上はしゃべれないという前川さんの要望もありまして、役を作ることができない、ほとんど動けない、ボケてきた。それは10年前からボケてはるんですけど、みんなで楽しい芝居にしたい」と前川をイジって笑わせた。藤山の今年の目標は「いかに前川清を動かすか」だという。

前川は「直美さん頼みで、僕はどちらかというと放心状態」といい、「寝てた自分が直美さんによって目を覚まさせられた。頼りの部分と緊張の部分と、毎回毎回、直美さんに教えられてます」と話した。

藤山は「『前川さんと共演しないのですか』と言われることが多い」と明かし、前川の雰囲気や人となり、あたたかさなどに期待しているという。「直美さん頼み」と話した前川に「頼っている部分は私の中にもある」。

長崎出身の前川が演じる「徳三」も長崎出身の設定。「関西弁は全然ダメです」と言うと、藤山は「日本語もやばい」と笑わせた。前川は「九州は訛りを受け止められるけど、大阪は叱りを受ける。今回は九州弁で気楽な雰囲気でいきたい」。

この日は吉本新喜劇の池乃めだか(76)田村亮(73)野村真美(55)も出席。池乃は「喜んで引き受けた以上、まな板のコイ、メダカと言いますか、前に向かって一生懸命やります」と意気込んだ。