ヘンリー王子とメーガン妃夫妻が21日、“サセックス・ロイヤル”の名称使用を取りやめたことを発表。その数時間後には自らの公式サイトで、王室との交渉で合意した取り決めの詳細をアップデートする中で、王室への不満をのぞかせた。

夫妻は公式サイトで、「エリザベス女王も英国政府も、“ロイヤル”という言葉に対する国際的な権限があるわけではない」と主張するなど、夫妻には“ロイヤル”という言葉を使用する権利があると主張しているようにも取れる、異例の声明を発表。

夫妻の声明文には、「英国の君主も内閣府も、“ロイヤル”という言葉の海外での使用に関して権限があるわけではないが、移行が開始する2020年春より、サセックス公爵夫妻は英国内外のどの領土においても、“サセックス・ロイヤル”あるいは“ロイヤル”という言葉を使用する意図はない」と書かれている。

 また、「混乱や誤報を避けるため、早めにこれらの詳細を発表したかった」とした上で、「サセックス公爵夫妻は王室助成金を利用することなく、たとえ、より限定的な形であっても、女王陛下のサポートを続けることを望んでいた」「他の王室メンバーが王室の外で仕事を求めた前例がある一方で、サセックス公爵夫妻には12カ月間の移行期間がもうけられている」などと説明している。

ニューヨーク・ポスト紙は、「ヘンリー王子夫妻によるこれらの新たな声明は、王室側と夫妻の間で離脱後の取り決めをめぐり、激しい交渉が繰り広げられたことを物語っている」と報じている。

夫妻による、「たとえ、より限定された形であっても、女王陛下のサポートを続けることを望んでいた」などのコメントを見るに、他の王室メンバーとは違う扱いを受けたことや、女王から希望通りの譲歩を得られず、不満を抱いていることをうかがわせる内容となっている。(ニューヨーク=鹿目直子)