俳優沢村一樹主演(52)のフジテレビ系連続ドラマ「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」(月曜午後9時)の9日放送の第10話の視聴率が10・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが10日、分かった。前回の10・0%より0・6ポイント、アップした。

初回から10・6%、10・7%、8・6%、9・4%、10・6%、9・2%、9・7%、9・5%、10・0%だった。

日本国民のあらゆる個人情報や全国の監視カメラの映像などが集約されたビッグデータを解析し、AIが統計学的に割り出した“未来の犯罪者”を、潜入・追跡捜査して犯罪を未然に防ぐ未然犯罪捜査対策準備室・通称「ミハン」。この特命班のリーダーを務める井沢範人(沢村)は、元公安のエリート刑事。だが、ミハンシステムによるテストケース「0号」の冤罪(えんざい)事件が原因で、妻と娘を無残に殺された過去を持つ。普段は物腰も柔らかく、飄々(ひょうひょう)としていてつかみどころがない井沢だったが、その裏側には刑事としての一線を越えてしまいそうな凶暴性も内包しており、警察上層部からも危険視されていた。

第10話で、東京サミットを狙ったテロは未然に防がれた。だがその最中、テロに関与していると思われた法務官僚のミハン統括責任者の香坂朱里(水野美紀)が射殺される。銃声を聞いて駆けつけたSATは、拳銃を持って香坂の遺体の前にたたずむ井沢(沢村)を拘束しようした。井沢は、SATや駆けつけた山内徹(横山裕)を倒し、立ち去ろうとする。山内は井沢に銃を向け撃つ。

取り調べを受けた公安の曽根崎正人(浜田学)は、テロへの関与を完全に否定した。警視庁の上層部は、すべての責任を死亡した香坂に押し付け、ミハンも解体の危機に。ミハンルームに捜索が入り、取り調べを受ける面々。

そして、小田切唯(本田翼)の交際相手のカメラマン篠田(高杉真宙)が何者かに撃たれるという事件が起きる。小田切は、篠田が自分を撮影した写真を見て、同じ人物が映り込んでいることに気づく。それは今回のテロに関わっていたクラッカー(セキュリティー・ハッカー)の諏訪樹生(松尾諭)だった。篠田は、ミハンに関わったから事件に巻き込まれたのか。香坂の死を無駄にしないため、真犯人を捕まえるため、ミハンチームは立ち上がる。

そんな中、香坂が殺されたことで、加賀美聡介(柄本明)が重たい口を開き始める。26年前に起きた映画館の毒ガス事件で救った1人の少年の話だった。