宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)は11日、兵庫・宝塚大劇場と、東京宝塚劇場での上演を再び中止すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、安倍晋三首相が10日夕に、文化イベントの自粛期間延長を要請したことを受けたための決定で、中止期間は両劇場で12~19日まで。

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東京宝塚劇場で11日午後行われた、休止前最後の雪組公演を鑑賞した40代女性は、再中止決定に「仕方ない。(中止が続く)演劇界にならうと思っていたので、この国難の中で今日はやるんだと驚いたくらい」と理解を示した。

いったん再開したことには「大丈夫かなと思った。感染者を出して劇団の歴史に傷をつけたくないし、演者さんも命懸け。ネットでは批判もあったので、うれしいというより複雑でした」。50代女性は「今日またダメになったと聞いて、やっぱりなと思いました」と語った。この日、トップの望海風斗によるカーテンコールでは「この世界観を演じるために頑張りました」などとあいさつがあり、ファンも出演者も涙ぐんでいたという。