大手芸能事務所のワタナベエンターテインメントは15日、所属するお笑いコンビ「ロッチ」の中岡創一(42)を脅迫した人物が逮捕されたと報告した。同事務所によると、中岡と反社会的勢力と思わしき人物と一緒に写っている写真があり、それを週刊誌に持っていくという強迫電話があったという。事実無根であったことから警察に通報、14日に容疑者が逮捕されたという。

同事務所は昨年8月に所属タレント向けに、警視庁組織犯罪対策部の関係者などを招いたコンプライアンスセミナーを開催しており、今後も継続的に同様のセミナーを開催していく意向を示した。

以下、発表全文

本日警察から発表がありました通り、本年はじめ頃、弊社宛に、匿名にて、弊社所属タレントのロッチ中岡が反社会的勢力と思しき人物と一緒に写っている写真がある、これを週刊誌に持っていく等という脅迫電話がありました。

しかしながら、弊社及び中岡とも反社会的勢力とのつながりは一切なく、中岡はそのような写真に全く心当たりがありません。

中岡は、常日頃からファンとの交流を大事にしているタレントです。そのため、これまでもロケ先やプライベートを問わず、一般の方から求められればファンサービスの一環としてできる限り写真撮影には応じています。もし、このようなファンサービスの一環として撮影に応じた写真が今回の脅迫事件に利用されているということなのであれば、ファンの気持ちにできる限り応えたいという中岡の思いが裏切られたことになり、極めて残念です。

脅迫電話を受けた後、弊社は速やかに警察に相談の上、対応を協議し、昨日、被疑者の逮捕に至りました。

弊社は、昨年8月5日、警視庁組織犯罪対策部の方々や弊社顧問弁護士、警察庁出身でコンプライアンスを専門とする弁護士の方に同席いただいた上でコンプライアンスセミナーを開催いたしました。同セミナーには所属タレント及び弊社社員が出席し、暴力団等反社会的勢力に対する対応の基本等法令順守への取り組みについて理解を深めました。また、スケジュールの都合で同日のセミナーに参加できなかった所属タレント等も、後日、そのセミナーを録画した映像を用いて講習を受けるよう体制を整えており、全社を挙げてコンプライアンスの徹底に努めて参りました。

今回、このような脅迫電話に対して警察と緊密に連携し、弊社として迅速かつ毅然(きぜん)と対応できたのは、昨年行ったコンプライアンスセミナーの成果であると考えており、改めてその重要性を再認識いたしました。弊社としては、今後も警視庁組織犯罪対策部の方々のご協力のもと、継続的に同様のセミナーを開催し、引き続きコンプライアンスを徹底していく所存です。

今後は警察の捜査に委ねますが、弊社としては、今回の事件を契機に、同種の脅迫事件が根絶することを願っております。