新型コロナウイルスの感染を公表した、フリーアナウンサー赤江珠緒(45)が29日、パーソナリティーを務めるTBSラジオ「赤江珠緒たまむすび」(月~金曜午後1時)にメッセージを寄せた。その中で、発症11日目の25日に肺炎と診断され、入院したと明らかにした。赤江は入院生活を送る中で、医療従事者に現場で抱える問題点を聞いた中で「破り捨てて使い捨てるタイプの『個人防護具』を通常は使用していて、この『個人防護具』が今医療現場で最も欲しいものの1つだそうです」と、個人防護服を求める声が多いと明らかにした。

赤江は「今、病院内では、コロナウイルスの患者への診察の際には、内視鏡検査のときに使用される防護シートなどを、使い捨てで使用しているそうです。いわゆる『防護服』という完全重装備のものは、重症患者の人工呼吸器の装着などの際の、飛沫が相当飛ぶときに使用するそうです」と説明。その上で「重装備な『防護服』は、着脱がかなり大変で、むしろ着脱の時に感染してしまう恐れがあるからだそうです」と、いわゆる一般的に知られている防護服は、診察の際にかえって使い勝手が悪いとした。

また「医療現場でも足りない防護具ですが、数に余裕が出来て、もし一般家庭でも使用出来れば、軽症で家にいる人を家族が見守れて、体調の急変にも、少しは対応できるかもしれないし、万が一、亡くなってしまった場合でも、多少はお別れができるかもしれない、、、。これは私の体験を下に医療現場の方とお話して実現可能かどうか分からないまま申し上げています」ともつづった。防護具が不足している現実を踏まえる一方で、感染した患者が亡くなった場合、遺族も防護服があれば最後の別れが出来るのではないか? と投げかけた。

赤江は「罹患(りかん)者を孤立させ過ぎない事が、闘病を楽にする方法だとは思うのですが、実際には難しいのかもしれません。ただ、どちらにしろ主に輸入に頼っているという防護具や医療マスクが、早く充足に行き渡るようにという事と、亡くなってそのまま会えないというような残酷な事態の打開策が、何かしら世の中から生まれてきて欲しいと切に願っています」とも訴えた。

一方で「最近、大阪府が、親が罹患(りかん)した場合の対策を考えているというニュースを見ました。わが家のように、両親ともに罹患(りかん)した場合や、シングルで子育てをされている方、介護すべき家族のいるご家庭などは、こうした対策が、どうしても必要になってくると思いますので、期待したいです」ともつづった。赤江は夫が発症した11日から社会生活をやめ、自身も15日から発症し、発症11日目に肺炎と診断され、入院した。一方で2歳の娘はPCR検査の結果、陰性だったが、自宅療養していた当初から生活をともにし、入院してからも「相変わらず元気です。元気すぎ、病室で体力を持て余していました」と、娘と病室で一緒にいたと明かしている。両親が感染した場合の、行政をはじめとした対応の必要性を訴えた。

赤江は「自分の体験から、今後のこの病との闘いの何かヒントになるものはないかと思いつくままにつづりました。まだ、残念ながら、全国一律、同様の医療体制が整っているとは言えない病ですので、お住まいの場所や、家庭環境、体質、さまざまに問題点は異なると思います。何度も申し上げますが、わが家の場合はという事で、その一例として、今の状況をご報告させていただきました」と、あくまで自分たちの場合として、対策を語っていることを繰り返し、強調した。