元セクシー女優でタレントの蒼井そら(36)が、自らの半生をモデルにした作家藤原亜姫氏の小説「夜が明けたら蒼井そら」(主婦の友社、19日発売)の電子版の予約がスタートした10日、オンライン会議システム「Zoom」を通して囲み取材に応じた。

蒼井は、18年元日に結婚を発表したDJ NONとの間に、19年5月1日に双子の男児が誕生した。その子育ての合間を縫って、同書の制作を進めたという。「出産して育児に追われる中、双子が寝た後、8~9時くらいから打ち合わせして、0時まで話をしながら原稿のチェックをしたのが、すごく大変だった」と振り返った。

「夜が明けたら蒼井そら」には、ウエディングドレス姿など撮り下ろしの写真も掲載される。「産後初めての撮影だったので、本当に、産後太りからやせなきゃ、やせなきゃという気持ちで、大変だったな」と撮影を振り返って苦笑いした。「撮ったことがないのでお気に入り」という家族4人で撮った写真も収録したという。

小説だが「脚色が入っているのは、人物像がちょっと、背景がちょっと違うくらい。蒼井そら自身に関しては、ほぼ事実」だという。セクシー女優として、作品に出演する中で、体に痛みを感じたことなども赤裸々につづられている。昨今、セクシー女優を目指そうという若い女性も増えているが、蒼井は「気持ちがついていかないと…やっぱり脳と体は、イコールだなと感じた。簡単な仕事じゃないよ、という気持ちは、すごく伝えたいなと思って仕事はしていました。そういうところは書いてあるし。すごい悩みだったり、体を使う職業だったところも、そういう職業を選ぶ方たちも共感するだろうというのはあるし、見て欲しい」と語った。

蒼井は昨今、社会的な問題となっている、ネット上の誹謗(ひぼう)中傷についても言及。「デビューした当時、インターネットがそんなに発展していなくて、掲示板も少なかった。デビュー前に見た時、こんなに書かれるんだとショックを受けた。そういうのは見ない方が1番、いいんだなと感じた。この職業は誹謗(ひぼう)中傷が、すごく多い…そういうものだと思って見たら、気持ちが楽になった。慣れることは絶対にないし、見たらショック。見なければ良いという気持ちになった」と語った。

取材の最後に、蒼井は「人に読まれるような人生を歩んでいるとは思っていなかったけれど、作品になって読んでみて、フィクションの部分もたくさんあるけれど、基本的には私の人生を描いている」と語った。その上で「辞めたい、外に出たくないと思っていた自分もいたけれど、それを通して、今はすごく幸せ。子供も産めたし、結婚も出来た。そんな(悩んでいる)人たちの背中を押せることになったらいいなと思って。読んで欲しいなと思います」と笑みを浮かべた。