血液のがんの一種である症候性多発性骨髄腫で入院し、4月に退院した漫才師宮川花子(65)が24日、オンライン会議ツールZoomで配信された「よしもと芸人オンラインイベントお披露目会~新しい芸人派遣様式~」に自宅から出演した。

「静養中の自粛で、今も車いす。後ろにはベッド。一日中ほとんどベッド生活です」と現在の生活を明かした。背景には光が差し込む窓が映っており「毎日、光を見るたび、『今日も生きてた』と思う。朝が大好き」と笑顔で話した。

「夫は横浜流星です。今、庭の方で花に水あげたりしてます」と冗談を交えつつ、夫の宮川大助(70)を紹介した。

ちょうど1年前のこの日に奈良県内の病院に入院。大助は「俺より長生きしてくれ」と叫んだことがあり、花子は「この人より先にいったらあかんな。大きい生命保険かけてんねんから、手に入れるまで私は死なれへんなと。夫を見送ることが私ができる最高の愛情、プレゼントと思った」と振り返った。

目指すのは大阪・なんばグランド花月のセンターマイク。花子は「2本の足で立ってセンターマイクの前で涙流したい。今はそれだけです。でもなかなか立つことができません。筋肉痛との戦いです」と語った。マイクの前は「まだ想像できん。どうやって立ったらいいか分からへん。ちゃんとしゃべれるかどうかも」とも話していた。

それでも「でも幸せやね」と前向きに話した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、本来の劇場公演が難しい状況が続く。その中でリモート配信など、今の時代に合わせたエンタメも広がっている。花子は「今は若い人がめっちゃ頑張ってくれてる。コロナの最中でも。めちゃくちゃうれしい」と喜んでいた。

花子は入院中もNHK・Eテレ「すてきにハンドメイド」の収録に参加するなど、仕事は復帰していた。

同イベントは「『withコロナ』ならではのオンラインイベント」という新しいスタイルを提案するもの。