関西お笑い界若手のための新しい賞レース「第1回北河内新人お笑いコンクール」(主催・交野市駅前商店街、交野市商業連合会)が22日、大阪・交野の「星の里いわふね」で行われた。

優勝の最優秀新人賞には9番街レトロ(吉本興業)が選ばれ、賞金10万円を獲得した。審査員特別賞はふじいもやし(松竹芸能)。また、アマチュア賞は決勝進出を逃したが、少年アミーゴが選ばれた。

同大会はプロアマ問わず結成8年目までの漫才、コント、ピン芸、グループ芸の関西在住者が応募資格。交野出身のプラス・マイナス、落語家でDJの高杉'Jay'二郎がゲスト出演した。 同大会を企画、プロデュースして審査員長を務めたのは前田政二氏(55)。吉本NSCの講師、M-1グランプリ予選の審査員を務め、数々の若手芸人を育て上げてきた前田氏は「すごくレベルが高かった。ゲストのプラス・マイナスの2人や特別審査員の黒田実市長も、レベルが高いと驚いていました。私も“M-1目線”でしっかり審査させてもらいました」と振り返った。

前田氏は「9番街レトロは今後、本当に伸びていくと思います。1人が交野市、もう1人は大阪市内出身で大阪に住民票があるコンビなんですが、現在は東京吉本所属。今回、僕がこの大会を立ち上げた事を知り、なんと自腹の夜行バスで駆けつけたんです(笑い)。何が何でも優勝して、夜行バス代を浮かせますと意気込んでいました。元々、実力が合ったんですが、本当に優勝するとは、たいしたもんです」と笑顔を見せた。

審査員特別賞のふじいもやしについては「午前中の2次予選も、決勝もすごくレベルの高いネタを披露してくれました。交野出身じゃないのに、地元のお客さんが喜ぶような“交野あるある”をちりばめたフリップネタでとても面白かったです。正直、9番街レトロを含めた4組で審査も難航したんですが、最後はこの2組で決まりました。レベルの高いネタをありがとうと言いたいです」と話した。

アマチュア賞の少年アミーゴは地元の小学生コンビ。「剣道、侍のコントなんですが、アマチュア賞だから子供にあげておこうみたいなベタな発想ではなく、本当にちゃんとした侍コントをしてウケていました。来年も、またチャレンジして欲しいです」とエールを送った。

前田氏は「僕もM-1の審査員やNSCの講師をやらせてもらったプライドもあるので、ただ楽しいだけの大会にはしたくなかったので、本当に良かったです。今日の決勝進出の10組は、今後5年以内に各賞レースの決勝に残れる逸材になると思います。また、来年の第2回もいい大会にしたいと思います」と話した。