嵐二宮和也(37)主演で「第36回ワルシャワ国際映画祭」国際コンペティション部門に出品された映画「浅田家!」(中野量太監督)が、最優秀アジア映画賞を受賞したことが18日、分かった。邦画作品が同賞を受賞するのは初めて。

家族を被写体にユニークな写真を撮り続ける次男の政志(二宮)を中心に、家族の絆や愛を描く作品。授賞式は日本時間17日午後11時30分、ポーランド・ワルシャワ市内で行われた。新型コロナウイルスの影響により渡欧はかなわなかったが、受賞報告を受けた二宮は「人から人へ気持ちが伝わったことがうれしいです。それだけでもうれしいです」。また「世界中にある“家族というものの1つの形”を感じて頂くことができたのかな」と喜ぶ。「いろいろな価値観の人が集まって一つのスクリーンで同じものを共有できる映画館という場所に人が戻ってきて、お客さんが『よかった』と言ってくれる作品を作れたことが何より素晴らしいと思います」と話した。

中野監督は東日本大震災の苦難の中、希望を見いだす家族の物語に「世界の方々にも理解をして頂けたんだと思います」。審査員の「現在の混沌(こんとん)とした時代にこそ必要とされる希望に満ちた、非常に感動で楽しい作品でした」との談話に、「受賞理由を聞いて、もしかしたらそういう役目をもった作品なのかもと感じたので、今、上映できていることがうれしいです」とコメントした。

同作は、21日から開催される「第25回釜山国際映画祭」オープンシネマ部門にも正式招待されている。