歌手松任谷由実(66)が、雑誌「anan」の創刊50周年を記念した「ananAWARD 50th」大賞を受賞し、8日、都内で授賞式に出席した。

ポップシーンのミューズとして、エンターテインメントカルチャーをけん引した存在として表彰された。同誌のキャラクターでもあるパンダを模したトロフィーを受け取るとガッツポーズ。「めちゃくちゃうれしいです! この先何か成功することがあったら…マーカーで(目を)黒く塗りたいと思いますって、それはダルマですね」と“ノリツッコミ”も交えながら、受賞を喜んだ。

78年に初登場して以来、同誌にファッションコーナーやインタビューなど毎年登場してきた。最近も「ファッションは相変わらず好き。安いものをミックスさせるのが好き。『しまむら』とか!」と明かしつつ、50年続く同誌を「パイオニア精神に満ちあふれていると思います。パイオニアはまねされちゃうものだけど、自分で開拓したものは持続可能なんです。フットワークの軽さとエネルギーをいまだに感じますし、この姿勢をずっと貫いてほしい。見えないはずのオーラを追求していってほしいと思います」とたたえた。

自身も今年48周年を迎えている。12月1日に発売する新アルバム「深海の街」は、コロナ禍でレコーディングを行ったが「宇宙飛行士のように、規則正しい生活をして、よりルーティンが大事だと気付きました。今まで何となく続けてきたことがコロナ禍で本当に大事なんだという認識を持ちましたし、音楽は自分にとって必要不可欠、生きていく糧なんだと強く感じました」という。

さらに新アルバムについて「世界史に残るような未曽有の年に絶対リリースしたかった内容です。死ぬ時に思い出すアルバムだと思う。キャリアは48年ですが、この期に及んで音楽的成長、新しい詩の世界、伸び代を貪欲に追求するエネルギーを感じてもらえたらうれしいです」と語った。

2022年に迎える自身の50周年に向けては「ananの50周年をお祝いさせていただいたので、私の50周年の時は大特集を組んで!」と笑顔でおねだりするなど、ユーミン節で盛り上げた。