4日にアンジャッシュ渡部建(48)が会見を開いた。6月に週刊文春で複数の女性との不倫関係を報じられてから、実に半年ぶりに公の場に出てきた。

大みそかの日本テレビ系「ガキの使い」の特番の収録に参加したと報じられたことがきっかけだった。「謝罪もしていないのに仕事復帰か」という声に応えて、会見に臨んだ。

ところが肝心の「ガキの使い」の仕事について明言することができずに「どうなってるんですか」「私の口からはちょっと」というやりとりが、1時間40分の会見のうち後半の40分間も続いた。

「取材陣がひどい」「謝罪になってない」と、取材する方にも、取材される方にも批判の声が起こった。現場にいて一番思ったのは「この半年間はいったいなんだったのか」ということだ。

会見は午後7時から始まったが、取材陣には3時間前の午後4時から整理券が配られた。いい場所を取りたいし、万が一にも入れないと嫌なので、会見の5時間前の午後2時に会見場の様子を見に行くと、誰の姿もなく、ビルの管理会社の女性に後で来るよう説明された。

1時間20分ほど時間をつぶして様子を見に行くと、20人近い取材陣が集まっていた。記者以上にカメラマンにとっては場所取りが大切なので、8割くらいがカメラマンだった。

ビルの入り口にたまると迷惑がかかるため、カメラマンたちはビルから通りをはさんだスペースに整然と並んでいた。しかも、自主的に名刺を集めて、来た順番を記録して混乱がおこらないようにしていた。

そして午後7時から大混乱の会見。会見後に渡部の所属事務所の関係者に話を聞くと、事務所から会場に来た社員は2人。その関係者が1時間前、マネジャーが渡部と一緒に会見5分前に到着して、会見終了とともに渡部とすぐ帰ったという。

本来であれば、想定問答を何回か繰り返し、特にキーポイントとなった「日テレの収録を済ませているのか」については、事務所関係者が割って入って説明するべきだったと思う。

取材陣も「ガキの使い」というか、素人ではないので、発表前の番組について、話せないのは重々、承知だ。「お察しください」か「あんたらも素人じゃないんだから分かってるだろう(怒)」でもいい、渡部1人に対応を任せたのは見ていて気の毒だった。

これで、大みそかの「ガキの使い」特番で、渡部の収録シーンの放送は絶望的になった。スポンサーへ批判が集まることを恐れれば、日本テレビとしても放送は控えざるをえないだろう。だが、いったい、どんなシーンが収録されたかを見てみたいとも思う。

会見の成否はともかく、とりあえず会見をやった。これからは復帰への道筋をどう描くかだ。相方の児島一哉(48)は、これまで渡部の代わりに謝罪、そしてきつい言葉も口にしてきた。これからは渡部復帰への一番のキーパーソンとして、児嶋の力量、人間力も問われる時なのだと思う。