ホワイトハウスを去って1カ月がたったトランプ前大統領が、28日にフロリダ州オーランドで行われる保守派の大規模イベントで演説し、退任後初めて公の場に登場するとCNNやUSAトゥデイ紙など複数のメディアが伝えている。関係者の話によると、トランプ氏は25日から28日の日程で開かれる保守政治活動会議(CPAC)の最終日に登場し、共和党と保守運動の将来について演説する予定だという。また、自身の強硬な移民政策を覆したバイデン大統領についても言及し、不法移民が市民権を得られる道筋を開く改革法の成立を目指していることなどを批判するものとみられている。

CPACは首都ワシントンDCで開かれる予定だったが、コロナ禍で開催地がオーランドに変更されたという。トランプ氏のほかにも、2024年の大統領選で共和党候補に名乗りを上げる可能性があるポンペオ前国務長官や寒波による大規模停電で凍死の危機に直面する地元住民を見捨てて家族とメキシコに避難して批判されているテキサス州のテッド・クルーズ共和党上院議員、フロリダ州のデサンティス知事らも出席すると伝えられている。CNNは関係者の話として、ペンス前副大統領は演説に招かれたが、出席を辞退したと伝えている。

トランプ氏は17日にFOXニュースに電話出演して退任後初となるインタビューを行ったが、24年の大統領選への出馬については言及しておらず、公の場で何を語るのか注目されている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)