女優坂ノ上茜(25)が2月12日、ファースト写真集「あかねいろ」(光文社)を発売した。フジテレビ系ドラマ「監察医 朝顔」、TBS系情報番組「王様のブランチ」などに出演中で、活躍の場を広げている。

発売を前にインタビューしたが、一切、飾ることなく、自然体だった。ワフワした笑顔を浮かべ、何事も前向きに吸収する。インタビュー後に、感じた印象は“スポンジ女優”だった。

芸能界に憧れたきっかけは、05年のフジテレビ系ドラマ「危険なアネキ」の伊東美咲(43)の演技に魅了されたこと。その後、母の他薦で、現在の所属芸能事務所アミューズ全国オーディションを受け、俳優・ルックス部門賞を受賞して芸能界入りした。

そんな坂ノ上は、自身の性格を「自発的にこれに興味があるとか、これやりたいとかあまり思わないほうで、人から薦められた音楽とか、映画とかを見て『ああ、確かにいいね』とか、あまり自分から興味を広げるタイプではなかった」という。

しかし、さまざまな番組に出演し、経験を積んだ今は、「今までプライベートだったら挑戦することがなかったことに、出会えた」と笑顔で話す。

「『これって、やってみたら意外と面白い』とか、苦手だと思っていた食べ物とかも『あっ、意外と食べられるじゃん』とか、そういう発見だったり、仕事を通して、自分の興味範囲が広がる機会になって、すごくいいきっかけだなって、思っています」。

中でも、1番の発見は「王様の-」で行った海外ロケだという。住所だけを教えられ、目的地に自力でたどりつくミッションで「電車に乗りたいけど、道に迷って『どれに乗ればいいんだろう? 』って言っていたら、『どれに乗りたいの?』って、ジェスチャーとかでも教えてくれる人がいて、すごい気さくに教えてくれたんです」。

それまで海外渡航経験もなく、恐怖心があったというが「こういうきっかけで、実際に現地に行って、人と触れ合って、国とか全然関係なく、人のつながりって良いなと思ったり、じゃあ、今度はプライベートでも行ってみたいなと興味を持つようになりました」と話した。

実際にロケで行った地に、後日、プライベートで訪れたこともあるという。「そういう時は、ロケを通じてですが、『飛び込んでよかったな』と思うし、知る前と知った後だったら、全然気持ちが違うなと感じています」と、感慨深い表情を浮かべた。

BS-TBS「町中華で飲ろうぜ」では、豪快な飲みっぷりで、人気を集めている。実は“ビール愛”に目覚めたのも、仕事でノンアルコールビールをジョッキ3杯飲んだ撮影後だった。

坂ノ上は今後の目標に、舞台への出演を挙げ、「女性としては、自立して凜(りん)としているけど、チャーミングな女性でありたいです。女優としては、息の長い女優さんでいられたらなあと思います」と語った。

仕事とはいえ、1つのきっかけを自分の中に吸収し、成長につなげている。“スポンジ女優”の今後の活躍が楽しみだ。