米俳優トム・クルーズ(58)本人にしか見えないそっくりな顔の人物が、カメラの前でゴルフや手品をするフェイク動画3本がTikTokに投稿されて話題になっている。

投稿された動画は人口知能(AI)の最新技術を使って本物にそっくりな偽映像を作る「ディープフェイク」と呼ばれるもので、顔や体形だけでなく、声まで本人にそっくりで本物と見分けがつかないほど精巧にできている。

クルーズのそっくりさんがゴルバチョフ元ソ連大統領と面会した思い出を語る動画もあり、2日までに1100万回再生され、SNSでも拡散されている。「本物か偽物か」といった論議だけでなく、あまりに似すぎていて怖すぎるといった声も多く出ており、現在は投稿者のアカウントは非公開になっている。

報道によると、このディープフェイク動画を制作したのはベルギー在住の映像ビジュアルエフェクト(視覚効果)のスペシャリストであるクリス・ウメ氏で、その質の高さに専門家からは悪用される可能性を危惧する声があがっている。クルーズの代理人からはこの件でコメントは出されていない。(ロサンゼルス=千歳香奈子)