カトパンことフリーアナウンサーの加藤綾子(36)が、6日に一般男性と結婚したことを7日、発表した。

所属事務所を通じて報道各社に直筆メッセージをFAXで送った。この日夕方には、キャスターを務めるフジテレビ系報道番組「Live News イット!」(月~金曜午後3時45分)の生放送で自ら直接、視聴者に報告した。

  ◇  ◇  ◇

加藤綾子アナウンサーの名前を初めて聞いたのは、08年の年明けだった。フジテレビの幹部から「今度入ってくる加藤綾子というのはすごい。“スーパー綾子”って言われてる」と聞いた。

日テレ、TBSにも合格しながら、08年4月にフジテレビ入社。同期で「Live News イット!」でキャスターのコンビを組む榎並大二郎アナウンサー(35)は、フジテレビの入社最終面接で初めて会った加藤の印象を「10人くらいが控室に集められた中で、加藤さんが明るく会話を回していた。本人も緊張していたと思うのですが、そんな時でも場の空気をほぐそうと、他人のことを思いやっていた」と、今年2月のインタビューで話してくれた。

入社半年後の08年10月からは冠番組「カトパン」でMC。09年10月からの「ホンマでっか!?TV」(水曜午後9時)司会では、仕事に厳しい明石家さんま(65)のもとで、今も番組を続けている。12年4月からは「めざましテレビ」のメインキャスターを務めた。

16年4月1日には「めざまし-」卒業。翌2日からは「スポーツLIFE HERO’S」でスポーツキャスターに初挑戦した。同年4月いっぱいで退社してフリーになり、18年4月期にはTBS系連続ドラマ「ブラックペアン」で女優業に進出。19年4月からは古巣フジの「Live News-」で報道キャスターに挑んでいる。

元TBSアナウンサーの吉川美代子さんからは「女子アナという職業はない! 女性アナウンサーと言いなさい」と怒られてしまうだろうけど、それでもカトパンは“究極の女子アナ”だ。きれいで、頭が良くて、気遣いができる理想的な女性アナウンサー。新番組が始まる少人数の会見でも、質問者の目を見て、1つ1つ言葉を選びながら丁寧に答えてくれた。結婚についても、フリーになる直前の会見でその願望をはっきり語っていた。

その華やかな経歴の中でも、逆境がなかったわけじゃない。フリーになるのとほぼ同時に始まった「スポーツLIFE-」は2年間で終了した。局の都合があったにせよ、本人には不本意だったろう。だが「Live News-」では、時に私見をまじえ、バラエティーで見せるのとは違った新たな一面を見せてくれている。

アナウンサー、スポーツキャスター、女優、報道キャスターと進化し続けてきた。結婚しても“究極の女子アナ”を極めるべく、新たな一面を見せてくることを期待したい。【小谷野俊哉】

 

◆加藤綾子(かとう・あやこ)1985年(昭60)4月23日生まれ、埼玉県出身。国立音大卒業後、08年にフジテレビ入社。おもな担当番組は「めざにゅ~」「めざましどようび」「ホンマでっか!?TV」「バイキング」など。12年4月から16年4月まで「めざましテレビ」のメインキャスターを務めた。16年4月いっぱいでフジテレビを退局して、フリーに。中高の教員免許、漢字検定2級取得。166センチ。血液型O。