佐藤健(32)が主演し、4月23日に封切られた映画「るろうに剣心 最終章 The Final」(大友啓史監督)が、28日までに興行収入(興収)40億円を突破した。製作、配給のワーナーブラザース映画が29日、発表した。また4日公開の「-The Beginning」と2部作合わせての動員も400万人を突破した。1月に封切られ、20日時点で興収38億円を記録している「花束みたいな恋をした」を超え、今年の実写映画の興収でトップに立った。

「-The Final」は4月23日に封切りも、政府が同25日から3度目の緊急事態宣言を発出すると発表し、封切りから2日で休業要請が出た東京、大阪の映画館が閉まる苦境に陥った。その中、緊急事態宣言の再延長を受けて、1日から東京と大阪の映画館への休業要請が緩和されると、4日の「-The Beginning」の公開も追い風となり、7日発表の週末の全国興収ランキング(興行通信調べ)では「-The Beginning」が1位、「-The Final」が2位と日本映画史上初めて1、2位を独占した。主人公の緋村剣心を演じる佐藤が「『るろうに剣心 最終章』は2つで1つ」、大友監督も「コインの裏表のような作品」と語った言葉どおり、新田真剣佑が演じたシリーズ最恐の敵・縁との壮絶な死闘が描かれた「-The Final」と、佐藤が演じた緋村剣心の頬の十字傷の謎が明かされた「-The Beginning」の両作を見ることで「るろうに剣心」シリーズは完結する。そのことが興収、動員を訴求した格好だ。

17日時点で興収37億5000万円、動員266万人を記録。「-The Final」も同日時点で興収12億7000万円、動員89万人を記録し、2部作合計で興収50億円、動員356万人を突破。28日時点では「-The Final」は284万人を動員。「-The Beginning」の興収は18億円、動員は127万人を突破。2作合わせて興収58億円、動員411万人を超えた。

19日から3週連続の入場者プレゼントが始まっているが、7月3日からは「最終章」で剣心に復讐を果たそうとする雪代家の姉弟、有村架純(28)演じる巴と新田真剣佑(24)演じる縁のビジュアルが両面に掲載された「The Final」&「The Beginning」フォトカードが配布されることも、併せて発表された。「The Final」での剣心と縁の死闘、「The Beginning」で剣心に斬殺される運命を辿る雪代巴が、覚悟を決めた表情で雪の中を歩く姿を写したフォトカードとなった。全国の映画館で「The Final」&「The Beginning」どちらの上映でも配布されることも決まった。