カンヌ映画祭(6日開幕)で最高賞パルムドールを争うコンペティション部門に出品された、濱口竜介監督(42)の長編映画「ドライブ・マイ・カー」(8月20日公開)のカンヌ映画祭壮行会イベントが4日、東京・スペースFS汐留で行われた。

「ドライブ・マイ・カー」は、作家・村上春樹氏(72)の短編小説の映画化作品。同監督の作品が同部門に出品されるのは、商業映画デビュー作となった18年「寝ても覚めても」以来、3年ぶり2度目。公式上映は11日、受賞の発表は17日に行われる。

カンヌ映画祭には、主人公の家福(かふく)悠介を演じた西島秀俊(50)は仕事の都合で参加できず、ドライバー渡利みさきを演じた三浦透子(24)と、家福音を演じた霧島れいか(48)が濱口監督とともに参加する。

西島は「僕は…すみません。国内で仕事をしていたいと思います。出来れば、行きたかったですけど…観客が、世界中から来ていると思うので、どういう反応か、このシーンで笑っていたか、意外な反応があると思うので聞いてみたい」と三浦と霧島に呼びかけた。

一方、濱口監督は「この件に関しては西島さんの事務所を恨みます。2週間の隔離もあり…」と、新型コロナウイルス感染拡大予防の水際対策なども踏まえ、ジョーク交じりに西島の不参加を惜しんだ。その上で「西島さんの出ずっぱりの映画。一緒に作っていって、お披露目の場にいられないのが残念。日本に素晴らしい俳優がいると向こうで示してきたい」と語った。

三浦は初参加のカンヌ映画祭を前に「うれしいですけど(カンヌは)どんな場所なのか、楽しみになる、なり方も分からない。目に焼き付けてこようと思います」と大喜び。霧島も「ワクワクでしかなくて。何か、おいしいものを食べられたら」と笑みを浮かべた。