発明家のドクター・中松氏(本名・中松義郎=93)が、東京オリンピック(五輪)開幕を1週間後に控えた16日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京都に4度目の緊急事態宣言が発出された状況を乗り切るための新マスク「ドクター・中まつく(Dr.NakaMatsk)」を発表した。

同日、都内で会見を開いた中松氏は、日刊スポーツの単独取材に応じ、本体が滅菌材の上、鼻腔(びくう)を拡張するバネがついた「ドクター・中まつく」の前提となった「コロナエントロピー理論」について説明。「新型コロナウイルスには強大なエネルギーがあり、マスクなどで、まん延を防止しようとするのは到底不可能で、巨大なエネルギーから守る個人防御具を全員つけることが解決策だ」と重ねて強調した。

その上で、酒類提供停止に応じない飲食店をめぐり、金融機関経由の自粛働き掛け方針や酒類販売事業者への取引停止要請を出し、撤回に追い込まれた、西村康稔経済再生担当相(58)から要請を受けて、同氏の大臣室で面会していたと明かした。中松氏は1953年(昭28)に東大工学部を卒業、西村氏は東大法学部を卒業し1985年(昭60)に経産省の前身・通産省に入省しており、先輩と後輩の関係にある。面会は1カ月ほど前のことで、30分ほど会談したといい、中松氏は「コロナエントロピー理論」についても説明し、西村氏は「すごい。素晴らしい」と絶賛していたという。

中松氏は「今日も1271人の感染で新規感染者は3日連続1000人超え。マスクして、手洗いして、ソーシャルディスタンス…なんて発言を繰り返す、無能無策な政府の対策は全然、ダメ。午後8時で休業要請? そんなの全然、効かない」とダメ出しした。その上で「西村さんも、コロナエントロピー理論を記者会見で言うかと思ったら、言わない揚げ句、妙な方向(種類販売事業者への取引停止要請)に向かった」と首をかしげた。

そして「東京オリンピックは、やってもいいが、コロナウイルスの理論を知り、対策をしなければいけない。ワクチンを打ったって、今までのウイルスには効くが、新たな変異株が出てきたら対応しきれない。コロナエントロピー理論を理解しないと」と強調。西村氏と再度、会談したいと希望した。