田中圭(37)が8日、都内で行われた主演映画「総理の夫」(河合勇人監督、23日公開)完成披露試写会で、中谷美紀(45)とダブル主演で夫婦役を演じることが決まり「緊張…ハラハラしましたよ。悪い意味じゃないけど、怒られると思った」と苦笑い。中谷が「どういうことですか? 悪い意味じゃないですか!?」と詰めより、冒頭から壇上は沸いた。

田中は劇中で鳥類学者の相馬日和、中谷は少数野党の党首を務める最愛の妻の凛子を演じた。日和が電波の届かない孤島で10日間を過ごすうちに凛子が史上初の女性内閣総理大臣に選出され、突然「総理の夫」となってしまう物語。田中は日本初のファーストジェントルマンを演じたことについて「総理の夫…台本を読むまでピンとこなくて、何となく分かっていた。奥さんが総理大臣になって…俺のこと? と思った」と苦笑した。

巻き込まれてファーストジェントルマンになってしまう役どころだけに、演じる中で何もしないことが求められた。「僕は具体的なことは、何もしていない。何もしない主人公が、うれしかった」と笑った。一方で「1こだけ後悔しているのが、つい監督に『本当に何もしない主人公で、うれしいっす』と言っちゃって、やる気ねぇなと思いました?」と河合監督に問いかけた。同監督が「(やる気がないと)思わなかったです」と返すと、田中は「(共演者が)面白い芝居すると、俳優田中圭を出したくなって、不安になる。つい『俺も2度見、しちゃうよ』と技術合戦になろうとすると『田中圭…お前、寝てろ』という感じでニュートラルにした」と役作りの内心を明かした。

イベントの最後に、司会からマニフェストは? と呼び掛けられると、中谷は「皆さんを必ず笑顔にして、お返しすることを誓います。政権に清き1票をと、心から申し上げます」、田中は「次、鳥類研究所の役をやる時は、インコに嫌われない役作りをしようと思います」と苦笑交じりで宣言した。