磯村勇斗(29)が20日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた映画「前科者」(岸善幸監督、28日公開)公開直前舞台あいさつで、17年のNHK連続テレビ小説「ひよっこ」で夫婦を演じて以来4年ぶりの共演となった、主演の有村架純(28)からの「頑張ろう」というメッセージに励まされ、刺激を受けていると明かした。

有村は劇中で主人公の保護司・阿川佳代を、磯村は阿川の中学時代の同級生で刑事の滝本真司を演じた。滝本は、森田剛(42)演じる、職場で苛烈ないじめをしてきた先輩を刺殺した前科を持つ、阿川の保護観察対象者の工藤誠が失踪後、発生した連続殺人事件を捜査し、工藤を追う役どころだ。

有村は「ひよっこ」で谷田みね子、秀俊夫婦を演じた磯村との、4年ぶりの共演について「本当に久々で照れくささもありながら、4年間でお互い、きっといろいろ経験し、いろいろなものを見てきて…とても充実した目をされて。その姿を見た時、そういった姿で再会できたのは、とても喜ばしいことだと思った」と感慨深げに語った。その上で「でも、ご本人の性格は変わっていない。常に穏やかで、自分自身と向き合っているような方で、力強さみたいなものは、ずっと持っていらっしゃったかな」と磯村の人柄は真っすぐで、変わらないと語った。

一方、磯村は「撮影を楽しみにしていましたし、2人の撮影初日が(演じる役どころとしても)再会。4年経っての、久々の一緒のシーンというのもあって、感慨深いところ、照れくさいのもあった」と撮影初日を振り返った。その上で「ずっと1年間、夫婦の役でやってきた部分もあって…今回、全く逆の役としてのアプローチもしなければいけなかった。安心感もあったし、変わらず、前にしっかり立ってくださっている。何を投げても受け止めてくれるので、お芝居をしていても楽しかったですし、さらに人として女優さんとしても、大きく羽ばたいているんだなと現場で感じました」と有村を評した。

司会から、勇気づけられたことは? と聞かれると、磯村は、「架純ちゃんの存在は大きいかもしれない。連絡を取り合ったりすることがあるんですけど、最後に『お互い、頑張ろうね』って、いつも送ってくれるんですね。来ると僕の中で頑張ろうとなる」と、有村から励ましのメッセージが来ると明かした。その上で「そもそも(俳優として)すごく先に進んでいるのに、まだまだ芝居、作品を突き詰めようとしている姿が刺激にもなる。頑張っている同世代に『頑張ろうね』と言われると、ムチをたたかれているような感じもあって、一緒に頑張っていきたい思いもある。勇気をもらっています」と感謝。横で聞いていた有村は「やっぱり、大切な仲間なので」と笑みを浮かべた。

この日は、阿川の初めての保護観察対象者で自由奔放な性格の斉藤みどりを演じた、石橋静河(27)も登壇した。