今田耕司(55)が22日、都内で「依存症啓発サポーター活動発表会」に、俳優高知東生(57)と登壇した。

同活動は厚生労働省が展開しており、アルコールやギャンブル、薬物などの依存症に対する正しい知識を広げ、偏見や差別などをなくすことを目指している。今田は昨年に続き「依存症啓発サポーター」に就任。「この活動をさせてもらって、初めて知ったことも多い。僕自身もニュースを見ると、個人的な性格でそうなったのかと思っていたけど、そうじゃない。背景、個人ではどうしようもないことがあったり、この活動で学んだので、そういうことをどんどん言っていきたい」と話した。

イベントでは、今田と、16年6月に覚醒剤と大麻所持容疑で逮捕された経験がある高知が対談した。高知は逮捕当時の心境について「前も見えない、明日も見えない。どうやって生きていけばいいのか。反省をどう分かってもらえるんだろう。これ以上反省のしようがない。だったらもう、死んだほうがいいのかなって思っちゃったり」と明かした。

逮捕される約1年前から「『このままだとやばい』と。どんどんストレスがたまって。心と体の健康バランスを保っていると思っていたけど、自分の理想像に追いつかない自分がいて。それで薬物に逃げてしまうクセがついた」。逮捕された瞬間について「『ついに来たか』というのと、これでやめられるという安心があった」とし、「来てくれてありがとうございますと警察に伝えたんです」と話した。

自らの経験を元に、高知は「依存症のある人を理解して、手を差し伸べて欲しい。依存症は回復できる病気です」と呼び掛けた。「依存症啓発サポーター」の今田は、「1回つまずいた方がもう1回社会に出て、セカンドチャンスというか。前に失敗した人こそ、いろんな経験をつんでいると、プラスにもっていければと思います」と言葉に力を込めた。