日本テレビ系「I LOVE みんなのどうぶつ園」(土曜午後7時)と、NHKの不定期特番「家族になろうよ」が保護犬、保護猫の里親を探す共同企画を行うことが10日、わかった。2局の番組がタッグを組むのは、共に放送開始60周年を迎えた13年と、同65周年の18年に製作した特番以外では初めて。異例とも言える共同プロジェクトを通じて、人間と動物の絆を伝える。

企画では出演者の相互乗り入れも行う。19日の「I LOVE-」の放送にはNHK鈴木奈穂子アナウンサー(40)と、同局のキャラクター、どーもくんがゲスト出演。MCの相葉雅紀(39)と日テレの桝太一アナウンサー(40)が保護犬と共にNHKに入り、鈴木アナがキャスターを務める「あさイチ」(月~金曜、午前8時15分)のスタジオ内を散歩する様子も放送する。

そのバトンを受ける形で「家族に-」は不定期特番の第6弾として、23日午後8時15分から放送する。保護犬、保護猫の魅力を紹介し、新しい家族を探す手伝いをする課題解決型番組で、これまで305匹の犬や猫をスタジオや中継で紹介。217匹が譲渡されてきた。これまではBSプレミアムなどでの放送だったが、今回は初の地上波となるNHK総合で放送。日テレの市來玲奈アナウンサー(26)とサンシャイン池崎(40)がゲスト出演するほか、相葉のトリミングに密着したVTRも放送する。また、2番組の連動企画として、19日の番組内で登場した保護犬、保護猫の里親を23日の放送で募集するという。

相葉は日本テレビを通じ「これまで番組で保護犬や保護猫の活動を行ってきて、またひとつ花が咲きました。今回は局を超えて、番組同士でタッグを組めたという事が、すごく意味のある事だと思います」とコメントした。

鈴木アナも「両番組に、個性的で愛らしい保護犬、保護猫がたくさん登場します! 日本テレビの人気番組に自分が出演するなんて…まだちょっと信じられません。この共同プロジェクトで、1匹でも多くの保護犬や保護猫が新しい家族と出会えたらうれしいです」とPRした。

関係者によると、今回のタッグはNHK側のラブコールで実現したという。「I LOVE-」の人気企画にも「相葉雅紀のトリミング」や、「サンシャイン池崎の保護猫預かりボランティア」など保護犬、保護猫を扱ったものが多い。同番組の黒川高プロデューサーは「放送局の違う番組同士が共同プロジェクトを行う。これはかつてない試みであり、とても難しいものではないかと思っていました。しかし、“志が同じ”というだけで、今日まで話し合いは驚くほどスムーズに進んだように思えます」と振り返った。

「家族に-」の竜山典子プロデューサーも「プロジェクトが立ち上がってすぐに、ずっと一緒に番組を作ってきたような安心感と一体感が生まれていました」と語り「演出やアプローチの方法は違っても、同じゴールを目指して番組を作る過程はとても刺激的です。『みんなのどうぶつ園』から託されたバトンをしっかり握りしめ、『家族になろうよ』も思いを込めてお届けします」と力を込めた。