乃木坂46北野日奈子(25)の卒業コンサートが24日、横浜・ぴあアリーナMMで開催された。9年間の集大成となるパフォーマンスを披露し、ファン9000人を魅了した。アンコール冒頭のラストスピーチ全文は以下の通り。

 

アンコールありがとうございます。いつも袖で見ていたこの場面が、ついに自分の番がきて、今までのことがたくさんたくさん、頭に広がります。

本当に乃木坂46が大好きで、大切で、最後のステージももう終わろうとしている中、こんな時でも、みんなとずっと一緒にいたい、もっとここにいたい、離れたくないなと思ってしまいます。

私の大切な友達が、「乃木坂46にずっと片思いをしていた」と言っていたことがありました。その言葉を借りて、私も言いたいことがあります。好きな気持ちが募るばかりで、大好きで、大好きで、大切で仕方なくて。自分はどうしたらそんな大好きなものの一部になれるか、ずっと考えて、考えて、考えて、過ごしていました。

思いが募るばかりで、その思いが届かなくて、希望に敗れて、大好きな気持ちが分からなくなってしまう日もありましたが、こうやって最後の時まで、どうしたってすごく大好きなんだなと、このグループのことが本当に大切で、大好きでたまらないんだなと思います。

ここで、手紙とは違うんですけど、伝えたい思いをちゃんと文字にしてきちっと届けたいなと思い、手紙とは違いますが、文字にしてきたので、少し読みたいと思います。

まず、乃木坂のスタッフさん方。何もできない、何も持っていない、こんな私に、たくさんの希望をくださり、ありがとうございました。不安定だった時は、本当にご迷惑をおかけしました。皆さんが支えてくださったおかげで、自分の気持ちが済むまで、大好きな乃木坂46にい続けられることができました。

私の人格はここで作られ、自分で言うのもなんですが、すごくいい人間になったなと思ってます。これからもこの自分を大切に生きていきたいなと思います。ここまで育ててくださり、本当にありがとうございました。

メークさんがきれいにかわいくしてくださり、衣装さんが乃木坂の衣装を着せてくださり、たくさんの人の支えがあって、やっとアイドルになれていました。こんな私を乃木坂のメンバーにしてくださり、本当にありがとうございました。

メンバーのみんな。みんなの存在があったことで、どれだけ救われてきたか、言葉で表すことができません。どうしてこんなに好きなんだろう、大切なんだろうと困ってしまうほどです。学生の頃ずっと人間関係に悩んでいた私に、こんなに大切な人たちができるとは思いもしませんでした。ここへ来て、みんなに出会えて、本当に幸せでした。来世も、みんなで乃木坂46をやろうね。大好きな先輩、大切な後輩のみんな、これからもずっと、よろしくお願いします。

わがままな娘で、妹で、お姉ちゃんで、たくさん迷惑をかけたと思います。今日のお仕事はどうだった? と聞いてくれるから、自分の気持ちを隠さずに話すことができました。どんなに遅く帰っても、明かりのついたお家にみんなが待っていてくれたのが、心を救ってくれていました。

アイドルという目立ってしまうお仕事を選んだ時は、たくさん不安にさせたと思います。心と体のバランスがとれなくなり、長い休業をしている時も、どれだけ心配をかけたのだろうと思います。選抜に選ばれなかった時は、毎回、朝まで泣いてる私の話を聞いてくれたよね。一緒に泣いてくれるから、心が軽くなっていました。「日奈子、いいよ」と背中をしてくれるお父さんやお兄ちゃんは、私が卒業することを惜しく思ってそうです。この先も自慢の娘や妹になれるように、私らしく頑張っていくからね。「自分の心を大切にね」と言ってくれたから、私は自分の心も、大事な人の心も大切にすることができました。

乃木坂に入って、運命が大きく変わって、大変なこともたくさんあったけど、こんなに大切な人の存在ができて、こんなに愛してくださる人の存在ができて、本当に幸せいっぱいです。一番近くで支えてくれて、応援してくれて、本当にありがとうございました。

それから、傷つくことも恐れず、私と一緒に9年間歩んでくださったファンの皆様。自分がアイドルになるとも思っていなかったし、自分のことをこんなにも大切に思ってくれる人の存在が、こんなにもできるとは思ってもいませんでした。

私の力が足りなくて、皆さんの期待や思いに応えられない日々もたくさんありましたが、いつでも背中を押してくれて、「きいちゃんなら大丈夫、大好きだよ」って言ってくださるその言葉が、本当に励みになっていました。

これから、乃木坂46というこの場で、皆さんにお会いすることができなくなってしまうと思うと、すごくすごく寂しいですが、これからも、私は未来に向かって歩き出していくので、そんな姿を皆さんに応援してもらえたらなと思います。

今回の、サプライズだったかな? お花の用意とかもしてくださって。私はちょっと行けなかったので、家族がみんなで行ってくれたのですが、動画も写真もきちんと収めてもらったので、大切に、ずっとずっと私の中で保存したいなと思います。

本当にいつもいつももらってばかりで、私の立場が、本当は皆さんに与えるべきなのに、本当に皆さんにもらってばかりです。もらったもので、出来上がりました。こんな私を、大切だと、好きだ、と言ってくださり、本当にありがとうございます。

卒業すること、私自身すごく寂しいですが、そんな寂しい私の背中を、こんな時も押してくれようと、「未来に向かって一緒に歩いてこうね」って声をかけてくださる方もいて、本当に、本当に、本当に、この9年間だけで、ああ自分の人生は本当にすごく幸せだったなと言い切れます。

本当にたくさんの応援をありがとうございました。また、どこかで会えたらいいなと思いますし、やっぱり、気持ちを言葉にして伝えることの大切さをこの9年間で学んで、そういうことを、ちょっと続けていけたらなと思うので、またどこかで私の言葉が皆さんに届けばいいな、と思っております。本当に9年間ありがとうございました。

そろそろ次の曲を歌いたいなと思うんですが、先日MVが公開された曲なんですけど、自分自身のことを歌っているようで、本当にすてきな歌を最後にいただけたこと、本当に幸せに思います。最初で最後のソロ曲です。聴いてください。「忘れないといいな」。