脚本賞は、作品賞、監督賞など7部門にノミネートされた「ベルファスト」のケネス・ブラナー監督(61)が初のオスカーを獲得した。

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俳優としても活躍するブラナー監督は、壇上でオスカー像を右手に持ち、左手を上げ「アカデミーで投票してくださった皆さん、他の候補の方にも感謝を申し上げます」とスピーチした。89年の監督デビュー&初主演作「ヘンリー五世」で監督賞、主演男優賞にノミネートされたのを皮切りに、今回の作品賞と脚本賞で史上最多となる通算7部門目のノミネートとなった。初ノミネートから32年かかってのオスカー獲得の感慨に浸るように笑みを浮かべた。

「ベルファスト」は、ブラナー監督が自らの経験を脚本に落とし込んだ自伝的な映画で、幸せな日常が突然の暴動で悪夢に変わる、少年の目から見詰めた北アイルランド紛争の物語。同監督は「この物語は、暴力に直面しながらも、希望と喜びを模索する物語。痛ましい状況で亡くなった人を忘れない。人間の物語を伝えている…素晴らしい街、ベルファスト」などと語った。