笑いと音楽など多彩なジャンルを融合させる企画フェス「Warai Mirai fes 2022~Road to EXPO 2025~」が4月29日~5月1日、大阪・万博記念公園で行われる。25年大阪・関西万博へ向けて機運を盛り上げる企画公演は、吉本興業と、関西文化に関連するチーム関西の共催。人気芸人による寄席や、アーティストによる音楽ライブ、スポーツ教室なども予定されている。開幕を前に、出演3組に個々が描く「未来」を聞いた。3日連続で掲載します。【取材・構成=三宅敏、村上久美子】

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人気お笑いコンビ「さや香」の2人は、「足が速くなるダンスwith NOBY」(1日午後1時)に出演する。

3月に長男が生まれたばかりの石井(33)は、やはり子どもの「未来」が気にかかるという。

「温暖化などが叫ばれて、このまま地球はどうなっていくのか、子どもが大きくなった時に平和に暮らせるのか、考えるようになりました。異常気象の影響でクルマが飛ばされるような、猛烈な突風が頻繁に吹き荒れるようになるとか、そんなニュースを見て、ちょっと心配ですね」

この春からABCテレビ「ニュースおかえり」(月~金曜午後3時45分)の水曜レギュラーを務めており、時事問題にも関心が高まった。

一方の新山(30)は対照的に「こうなれば楽しい」とする、自分の未来像を膨らませる。プロ野球が好きで阪神タイガースファン。多くの虎党がそうであるように「球団オーナーや社長になって、野球界を盛り上げたい」と夢見る。

ただ阪神を強くしたい-というよりも、エンターテインメント性を球界に取り入れ、ファンに愛される球団を経営したいという。

「たとえばファン投票でスターティングオーダーを決めたり、ドラフト指名選手もファンに選んでもらうなんて、楽しいじゃないですか。日本ハムのBIG BOSSに先を越されてしまったかもしれませんが、アイデアは僕の方が先に持っていたはず」

新山はさらに「動物園を経営したい」とも言う。生まれ持っての動物好き。デートでも天王寺動物園によく通った。

「ペンギンやシロクマ、動物はなんでも純粋やないですか。見ているだけでも楽しくなれるし、子どもたちには動物を通じて地球温暖化や環境の変化を学ぶチャンスにもなると思います」と語った。

◆さや香(さやか) 新山(にいやま) 1991年(平3)10月17日、大阪府東大阪市生まれ。阪神タイガースのファン。

石井(いしい) 88年(昭63)5月28日、大阪市生まれ。趣味はダーツ、ボウリング、カラオケ。

ともにNSC(吉本総合芸能学院)34期生。コンビ結成は14年。17年Mー1グランプリ決勝7位。19年NHK上方漫才コンテスト優勝。

◆Warai Mirai fes 2022~Road to EXPO 2025~ 関西文化を発信し、25年大阪・関西万博へつなげようと、吉本興業とチーム関西が共催。SDGs達成に向け、エンターテインメントの本質的価値は「心のつながり」と位置づけた取り組みの一環。

笑い、音楽ライブが上演される「M-Stage」と、体験コーナー「W-zone」などがあり、ライブ会場の「M-」は3日間の日替わり企画。初日は陣内智則、浅越ゴエがMCを務めるお笑いライブ、2日目はニューヨークが進行し、GENERATIONS from EXILE TRIBE、NMB48ら多様なジャンルのアーティストが集結。最終日はMCをレイザーラモンが務め、中川家、テンダラー、かまいたちら人気芸人が、氣志團、くるりらアーティストと融合する。

また、体験コーナーでは、元プロ野球選手の星野伸之氏、北京五輪陸上の銀メダリスト朝原宣治氏らのスポーツ教室などを予定。70年大阪万博を伝える「EXPO’70パビリオン」も。