女優広瀬すず(23)松坂桃李(33)が8日、都内で、ダブル主演映画「流浪の月」(李相日監督、13日公開)の舞台あいさつに出席し、試写を鑑賞した今春社会人になったばかりのフレッシャーズに、自分の思い通りに行かない時の心持ちを明かした。

新社会人から、「希望していない部署に配属された時にどんなメンタリティーで臨めばいいか」と問われ、松坂は「この作品をやったからこそ、ここの作品につながったっていう部分があるので、今振り返ると自分の最善の最短のルートだったなって思うんですよね」と自身の経験を交えて答えた。「そこで『違った』じゃなくて、『自分中の最短ルートがその歩み方だった』と思うと、そこの部署でも違ったとしてもいい意味で割り切った仕事のマインドで挑めると思う。そう思った方が気が楽かと思います」とアドバイスした。

広瀬は「その瞬間はたぶん答えは出ないと思う。のちのち自分の運命とかタイミングもあって、作品によってすごく感じることがあって。その瞬間は必死に目の前のことにしがみついていることの方が長かったです。いろいろ自分で思うことはありながらも、なんかすごくよかったなって思う瞬間が、何年かたって感じたり。私にはこれしかなかったなって割と思えるように、実感したりする機会が増えていている」と話した。続けて「きっと神様がこっちの方が今向いているよっていってくれているんだなっていうのを、心のどこから思いながら、感じながらでもでいいのかなって思いますね」と呼びかけた。

同作は、20年本屋大賞を受賞した凪良ゆう氏の小説が原作。誘拐事件の被害者として名が知れた女児と加害者とされた青年が15年後に再会する様子が描かれる。