西島秀俊(51)が9日、東京・歌舞伎町ゴジラロードで行われた映画「シン・ウルトラマン」(樋口真嗣監督、13日公開)レッドカーペットイベントで、主演映画「ドライブ・マイ・カー」が国際長編映画賞を受賞した3月の米アカデミー賞で歩いたレッドカーペットにも「全然、負けていない」と胸を張った。

西島は劇中で、主演の斎藤工(40)演じるウルトラマンになる男・神永新二が作戦立案担当官を務める、防災庁の禍威獣(かいじゅう)特設対策室専従班、通称・禍特対(かとくたい)の班長・田村君男を演じた。この日、劇中に登場するウルトラマンの身長が60メートルと明らかにされたが「シン・ウルトラレッドカーペット」は、まさにその数字と同じ全長60メートルで、西島は「こうやって歩くと、すごい長い。映画の中で見上げていたものが、横たわると全然、違う」と、かみしめるように口にした。

この日は、イベント前から雨脚が強くなるあいにくの天気だったが、約100人の熱心なファンが集まった。西島は「すごいですよね。この新宿の、ど真ん中に、こういうレッドカーペットがあるのは感動的。雨の中、皆さんがこの作品のために集まってくださった愛情を感じる」と感激した。取材陣から、米アカデミー賞の会場ドルビー・シアターのレッドカーペットと比較して、どうかと質問が飛ぶと「全然、負けていないと思います」と言い切った。

西島は「シン・ウルトラマン」だけでなく、今年配信予定の「仮面ライダーBLACK SUN」(白石和彌監督)で、仮面ライダーBLACK SUN(ブラックサン)こと南光太郎を演じる。この日、イベントが行われた歌舞伎町ゴジラロードの先にある新宿東宝ビルの壁には「シン・ウルトラマン」の巨大ポスターが貼られているが、その上の地上50メートルには、新宿東宝ビル名物となっている、12メートルのオブジェ「ゴジラヘッド」がある。1954年(昭29)公開の映画「ゴジラ」の主人公ゴジラの全長と同じ、50メートルの高さから、ポスターに食い付くような様子に見えた。そうした状況下で、特撮への思いを聞かれると「改めて自分が子どもの頃に見ていたヒーロー、特撮ものが、どれだけ素晴らしく志高く作られていたかということを、自分が(撮影の)現場に入って改めて感じました。ずっと受け継がれているもので、これからも大切にして自分も関わっていきたいですし、若い人にも継承していって欲しい」と力を込めた。