13日にデビュー9周年を迎えた、韓国の男性7人組ヒップホップグループ、BTS(防弾少年団)が14日、公式YouTubeで、グループとしての活動を“休止”する意向を示した。だが、一夜明けた15日、所属事務所はグループ活動の休止ではないと否定、ソロ活動と並行していくとした。

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世界的大人気グループの突然の発表に、世界が激震した。同グループは、10日に新アルバム「Proof」をリリース。韓国の「ハントチャート」によると、発売後わずか1日で販売枚数215万5363枚を達成。“絶頂期”ともいえる今、新たな段階に足を踏み入れた。

動画では、メンバーが今回のアルバムをもって「チャプター1」が終了したと説明。本来はコロナ禍前にワールドツアーなどを計画し「チャプター1」を終えるつもりだったが、コロナ禍になり計画を変更。その後、「Dynamite」「Butter」など、世界中で大ヒットした楽曲が生まれた。

リーダーのRM(27)は動画で、近年の心境について「僕たちがどんなチームかよく分からなくなっていた」と、苦しい胸中を吐露。デビューアルバムから楽曲作業、アルバム作業全般に参加してきた。「問題はK-POP、アイドルというシステムが、人を熟成させていないように思える。ずっと何かを撮らないといけない。ずっと何かをしなければいけなく、成長する時間がない」と指摘した。

その上で「僕が休みたいと言ったら、罪を犯したような気がした。ここにいるメンバーも同じだと思う」。そして「昔みたいにかっこよくダンスができなくても、僕はBTSのRMでいたい。しばらくの間立ち止まって休んだとしても、これからの時間のために進んでいく」と、涙ながらに語った。また、J-HOPE(28)は「このことをネガティブに考えて欲しくない」。SUGA(29)は、多忙などにより歌詞や伝えたいメッセージが思い浮かばなくなったと明かした上で「解散するわけじゃない」と話した。一方で、所属事務所は「BTSはチーム活動と個別活動を並行する新しいチャプターを始める」と、グループ活動の休止ではないと強調した。

今日16日には、韓国の音楽番組「M COUNTDOWN」(木曜午後6時)に、約2年ぶりに出演する。アルバムのリード曲「Yet To Come」を放送予定だが、13日に事前収録を終えているとみられる。だが、韓国の放送関係者は「BTSクラスになると、事前収録に加え生パフォーマンスもあり得る」。16日以降も、17日、19日に別の音楽番組に出演予定。パフォーマンスはもちろんだが、7人のコメントにも注目が集まる。

○…韓国ではすべての成人男性に対し、約2年間の兵役義務が課せられている。正当な理由なく入隊を拒めば、懲役刑となる規定もある。BTSでは、最年長のJINが30歳になる今年の12月が入隊期限にあたる。韓国の男性グループでは、除隊後に活動を再開させることもある。「東方神起」「SUPER JUNIOR」など、除隊後に日本でも活動するケースは多い。