シンガー・ソングライター吉田拓郎(76)が21日、フジテレビ系音楽バラエティー番組「LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP」(午後8時)に出演した。6月29日発売のアルバム「ah-面白かった」をもって「52年のアーティスト活動にピリオドを打つ」ことを表明しており、最後のテレビ出演となった。

番組終盤、拓郎は「あまり最後とか、おしまいとか、マイナスな言い方じゃなくて、とりあえずここで1回卒業」と説明。「あとは(堂本)光一と剛が気が向いたら、メッセージなりメールなりで、『拓郎はん、こんなことやるんでっけど、どないでっしゃろ?』って…」とともに司会を務めたKinKi Kidsの2人に伝えると、剛から「二昔前くらいの関西弁ですよ。僕ら、『拓郎はん』はないですから!」とツッコまれ、笑いを誘った。

拓郎のアイデアで、この日の最終回のために3人で楽曲を書き下ろしたという。剛は「拓郎さんが『詞書くからさ、2人で曲書けよ。今日書いて明日渡すからな』って。そしたら本当に次の日来て」と明かした。歌詞を拓郎、Aメロを剛、サビを光一が手掛けた「Sayonara あいしてる」が完成した。

拓郎は「この番組に、僕らを育ててくれてありがとう、さよなら本当にお世話になりました、って言いたいという気分」で歌詞を書いたという。「光一と剛が俺に書かせてるのよ。断言しておく。間違いなくKinKi Kidsが俺に曲を作らせている」と言葉に力を込め、光一から「光栄です」と喜ばれた。

さらに「俺にとって、君たちは本当に大きな存在なんですよ。言葉では『光一、剛』でも、心の中で『光一ちゃん、剛ちゃん』って言ってるから」とおどけた上で、「これからも活躍を見させてもらいますから。テリトリーというか、さらに広げていってください。ずっと応援しています」と2人にエールを送った。

同番組は96年10月から01年3月まで、フジテレビ系で毎週土曜午後11時半から30分間放送された。01年4月からスタートした同局系「堂本兄弟」の前身番組にあたる。出演者のトークや、「LOVE LOVE ALL STARS」をバックバンドにした生演奏などがメインだった。

この日は番組のラストで、「LOVE LOVE ALL STARS」をバックに「Sayonara あいしてる」を歌った。歌唱後に剛と光一から花束を渡された拓郎は感極まり、目を潤ませた。