音楽劇「歌妖曲~中川大志之丞変化~」(11月6日初日、東京・明治座)の制作発表が13日、都内で行われ、主演の中川大志(24)らが出席した。

同作のテーマはリチャード三世と昭和の歌謡界。本格的舞台初挑戦で初座長を務める中川が、自身の名を冠する作品。醜い風貌と不遇な宿命を背負った主人公が、さまざまな手段で美貌の歌手となり歌謡界を席巻するものの、一族への復讐(ふくしゅう)から破滅の道へ突き進むストーリー。

1年半前にオファーを受けてボイストレーニングにも取り組んできたという中川は「いよいよ稽古が始まるんだなと緊張しています。初舞台で未知の挑戦になりますが、知らない自分に出会えたらいいなと思います。一生懸命に演じたい」とあいさつした。

中川が演じるのは、ねじ曲がった四肢と醜く引きつった顔をもつ主人公。芸能一家の汚れとして陰の中で生きてきたが、闇医者の施術により、絶世の美男子に変身を遂げ、トップスター歌手となる。

役作りについて中川は「変身して復讐するが、一方の姿がもう一方の姿に影響を及ぼしていると思う。それが舞台のテーマになると思うので、爆発させるエネルギーをため込みたい」。

主人公の復讐に加担するレコード会社の社長役の松井玲奈(31)は「かっこよく、強く、悪いイメージの女性です。正義と悪を理解している彼女をかっこよく演じたい」。

会見の最後に中川は「昭和の芸能界は新鮮なところもたくさんあります。エネルギーやファッション、カルチャーは鮮やかでポップ。血なまぐささもあり、裏側の人間のにおいを、観客のみなさんに深く届けるように演じたい」と語った。

会見には、福本雄樹、浅利陽介、中村中、山内圭哉、池田成志、徳永ゆうきが出席。

東京公演後、福岡公演はキャナルシティ劇場(12月8日初日)で、大阪公演は新歌舞伎座(12月17日初日)で開催される。