人類滅亡を予言して日本でベストセラーとなった「ノストラダムスの大予言」で知られるルネサンス期に実在した医師で占星師、預言者のノストラダムスが、8日に96歳で死去した英国のエリザベス女王の死を450年以上前に予言していたとして話題になっている。英サン紙や米ニューヨーク・ポスト紙など複数のメディアが、ノストラダムス研究の第一人者として知られるマリオ・レディング氏が予言を解釈した2005年の著書「Nostradamus: The Complete Prophecies for the Future」の中で、女王の死を予言していたと伝えている。

報道によると、同書の中で「エリザベス女王は22年頃、母親の余命より5年短い96歳あたりで死去するだろう」と記されているという。女王の母エリザベス皇太后は2002年に101歳で死去しており、女王の死去後にまさに予言通りだと同書がネットで話題となり、前週までの5冊から17日には一気に8000冊近くの売り上げを記録したと伝えている。レディング氏は、他にもチャールズ国王の治世は短く、途中で王位を放棄して予想外の人物が引き継ぐことになるとの解釈も述べており、ノストラダムスの予言した王室の未来にも注目が集まっている。

1555年に発売されたノストラダムスによる詩集「予言集」は非常に抽象的な表現であるためさまざまな解釈がなされており、予言を的確に解釈するのは難しいとされている。一方、過去には2つの世界大戦を予言したとも言われているほか、米国の世界同時多発テロやトランプ大統領の誕生を言い当てたと指摘するメディアもあり、新型コロナウイルスのまん延やロシアによるウクライナ危機も予言していたと指摘する人もいる。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)