俳優柄本明(73)が28日、都内で、映画「夜明けまでバス停で」(高橋伴明監督、10月8日公開)完成披露試写会に出席し、作品への思いを話した。

これまでも高橋監督の作品に数多く出演している柄本は「監督の現場はとっても豊か。実に余計なものがなくて、やっぱり見事だなと思いました。気持ち良くお仕事させていただきました」と絶賛。

柄本は、まだ同作を見ていないと共演者を笑わせ「公開が始まってから見ようと思っているんだけど…(この映画は)怒っているんじゃないかしら。そんな印象ですね」と話した。

主演板谷由夏(47)は、柄本との撮影の思い出を聞かれ「恐れ多くて…」と感慨深い様子。都庁の近辺を二人で歩くシーンが印象深いと明かし「柄本さんが『こういう、、なんでもない歩くシーンが一番難しいんだよなあ』って。ぞわっとしちゃって、深すぎてその場で涙が出そうでした。ぼそっと言ってくれたのが宝物です」と感謝すると、柄本は「私良いこと言ったんだね」と照れくさそうに笑顔を見せた。

同シーンについては高橋監督もこだわったといい「あのシーンは"高倉健と池部良"なんですよ」と付け加えた。

板谷、筒井真理子、高橋監督、脚本の梶原阿貴氏も出席。同作はコロナ禍における、社会的孤立を描いた作品。