高嶋政宏(56)が1日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で行われた、日活ロマンポルノ50周年記念プロジェクトの新作映画製作企画「ROMAN PORNO NOW」第2弾「愛してる!」(白石晃士監督)公開記念舞台あいさつで“暴発”した。

18年の著書「変態紳士」でSM好きをカミングアウトした高嶋は、今作で企画、監修を担当。世界観や脚本へのアドバイスも手掛け、自ら本人役で出演した。舞台あいさつの冒頭で、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、俳優陣の間にアクリル板が設置されると「アクリルね…最近、唾液使えなくて困ってるんですよ。本当に、今日はありがとうございます。こういう日が迎えられて感無量」と、度肝を抜くあいさつで観客を笑わせた。

そして「自分のエッセーが、まさか、こういう作品になるなんて。実は、いろいろ制作会社もドラマとか動いていた。内容が過激すぎて、ちょっとダメですと…これだけ。ありがとうございます」と映画化に感謝した。

この日は、鳴かず飛ばずの地下アイドルからSMの才能を見いだされ、SMラウンジ「変態紳士」で調教を受けてSM女王様になっていくミサを演じた主演の川瀬知佐子(22)らも登壇。高嶋は「あえぎ声のナチュラルさ。研究したんだなと。それに昨今『ここで胸を出さないのは、おかしいだろう?』というところばかりだけれど、脱ぎのタイミングが自然。素晴らしい」と絶賛。ミサを調教する女王カノンを演じた鳥之海凪紗、ミサをライバル視する地下アイドルのユメカを演じた乙葉あいも、脱ぐ演技をしており、笑みを浮かべた。

高嶋は「変態紳士」のオーナー椿を演じたryuchell(りゅうちぇる=26)が、役者転向の可能性を問われ「2がありましたら、お願いします」と言うのを聞き「書かないといけないじゃないですか。前立腺、もっと気持ち良くなるぞ!!」と声を大にした。ただ、ryuchellから「ハードになるなら考えます」と言われると、苦笑した。

「愛してる!」は、オーストリア最大のファンタスティック映画祭「SLASH映画祭」とハワイ映画祭への出品が決まった。そのことを川瀬が発表しようとすると、高嶋は「ヌード写真集? ハワイ映画祭は、トップレス映画祭にしていただいて。ムチはヨーロッパ、緊縛は日本…緊縛は負けない!!」などと連呼。川瀬も「(ヌード写真集は)考え中です。日本のパワフルな一面を見せられたらと思います」と笑った。

高嶋は奔放に性について語る一方で、川瀬演じたミサを撮影する、ディレクター佐藤役として出演と本編映像の撮影を兼ねた、根矢涼香(28)を絶賛。「根矢さんに対する、カメラワークの指示が、そこまで要求するの?: という。フェイクドキュメンタリーですから、店内に入って、一くだりするまで(撮影を)止めないんですよ。もうちょっと寄って欲しい、フォーカスとか、このセリフの時、顔を撮ってくれとか…大変そうで、忍耐がすごい」。

その上で「最近の映画、ドラマの中でも、最も丁寧に撮った現場ではないですかね? 時間はかかるけれど、それだけ、みんな納得いくシーンが撮れた」と作品自体もたたえた。