キングオブコント2022で優勝したお笑いコンビビスケットブラザーズが11日、大阪・森ノ宮よしもと漫才劇場で「M-1グランプリ2022」の2回戦に出場して突破を果たした。

8日にコント王者となってから、この日が大阪で初めてのネタ披露となった。きん(31)は「緊張感はありますよ。2回戦が一番足元すくわれる気がして」と舞台を振り返った。

漫才について原田泰雅(30)は「僕らは間とかじゃなく、考えさせないスピード感で走り抜けることが多い。コントよりゆっくり、堂々とするようにしています。どうだ、太っているから貫禄あるだろう? みたいな感じでやってます(笑い)」とコントとの違いを語った。

大会後の変化について、原田はラジオ番組での収録をあげた。「ガラス張りの公開ブースがあって、集まる人数は最高3人とかだったんですけど、200人くらい来てくれた。帰って来た時に大阪の人たちが喜んでくれているのが一番うれしかった。世界がちょっと変わったんやと感じた」と語った。普段、大阪を拠点に活動しているコンビを祝福するギャラリーが集まったという。

きんも「(壁は)防音なんですけど、それでも外から拍手の音が聞こえるくらいでした」と感謝を口にした。

大会の歴代最高得点963点で優勝を果たした2人。原田はLINE(ライン)を通じて母親からのメッセージを受けたといい「『おめでとう』、『良かったね』とスタンプが2つ押されてて。あんまりスタンプって無いよなと思いながら、若いなと思いました(笑い)。言葉を言いたくなりそうやのに」と笑顔で話した。

また、きんは阪神の秋山拓巳投手と小学校時代に同じチームに所属した元同級生。現在も親交がある秋山からも祝福を受けたといい「なんとか優勝できたわと言うと『一本目が良すぎて2本目あるのか不安やったわ』と来ました」と明かした。

M-1について、きんは「出ている限り1位を目指すけど『2冠とって超話題になったる』という肩の(力の)入り方ではない」と話す。

まず掲げる目標は昨年敗退した準々決勝の舞台に、もう1度立つこと。原田は「準々決勝行くのも難しい。どこで落とされても仕方ないくらい分厚い戦い」と大会の厳しさを口にし「(そこで)やりたいネタがあるんで」と表情を引き締めた。【波部俊之介】