11月7日放送の女優長澤まさみ(35)主演のフジテレビ系連続ドラマ「エルピス-希望、あるいは災い-」(月曜午後10時)の第3話の平均世帯視聴率が8日、6・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と分かった。初回から8・0%、7・3%だった。

平均個人視聴率は3・4。初回から4・4%、3・8%だった。

長澤にとって18年4月期のフジテレビ系「コンフィデンスマンJP」以来、4年半ぶりの連続ドラマ主演。

長澤演じる大洋テレビのアナウンサー浅川恵那(えな)は、入社当初は抜群の容姿と好感度の高さから「10年に1人の逸材」ともてはやされ、ゴールデンタイムのニュース番組のサブキャスターを務める。しかし、複数番組を担当する激務のなかで徐々に人気に陰りが見え始めたところで、週刊誌に路上キス写真を撮影され、ニュース番組を降板。現在は、社内や視聴者から「落ちぶれた」と後ろ指をさされながら“制作者の墓場”とやゆされる深夜の情報番組「フライデーボンボン」のコーナーMCを担当している。

そこへ若手ディレクター岸本拓朗(眞栄田郷敦=22)が、犯人とされた男の死刑が確定した10代女性連続殺人事件の真相追及を持ちかける。冤罪(えんざい)疑惑を追うなかで、恵那が失った“自分の価値”を再び見いだしていく社会派エンターテインメント。2人の先輩で報道局のエース記者・斎藤正一役として鈴木亮平(39)が出演する。

題名の「エルピス(Elpis)」とは、古代ギリシャ神話で中からさまざまな災厄が飛び出したと伝えられる「パンドラの箱」に唯一残されていたものとされる。良きことの予測として「希望」、あしきことや災いの予測として「予兆・予見」とも訳される言葉。

第3話で恵那は、一刻も早く松本良夫死刑囚(片岡正二郎)の冤罪(えんざい)を証明しなければと焦りを募らせる。そんな中、弁護士の木村(六角精児)から新聞記者の笹岡まゆみ(池津祥子)を紹介された恵那と拓朗は、新聞社が保有する当時の事件資料を手に入れることに成功。まゆみは政治部の記者だが、聞けば、一連の殺人事件の現場となった八頭尾山に思い入れがあり、事件について個人的に調べたところ、真犯人による犯行の可能性に行きついたという。

強力な助っ人の登場に勢いづいた恵那は早速、資料をもとに12年前に事件の捜査に関わった八飛署の刑事・平川勉を訪ねる。しかし平川は、すでに最高裁で判決が下されていることを理由に「犯人は松本で間違いない」の一点張り。実際に取り調べを行った刑事にも話を聞こうとするが、すでに退職して所在は不明だった。

ところが2週間後、拓朗が思わぬ方法で居場所を突き止め、恵那は松本の自供を引き出したとされる山下守元警部にインタビューを敢行。核心をつく質問に、どこか歯切れの悪い返答をする山下の様子を見て、恵那は当時の取り調べに、ある疑念を抱く。そして、撮影した映像を拓朗と編集していると、編集室のドア越しに、斎藤が中の様子をうかがっていた。