ディズニープラスで配信中のオリジナルドラマ「シコふんじゃった!」に主演する女優伊原六花(23)をインタビューした。

まわし姿もりりしい大学相撲部の女子部員を演じている。

1992年(平4)に映画賞を総なめにした映画「シコふんじゃった。」の30年後を描いている。30年前の映画に主演した本木雅弘(56)は、88年にジャニーズのアイドルグループ、シブがき隊が解散して俳優に転向。88年の「抱きしめたい!」、90年の「恋のパラダイス」といったフジテレビのトレンディードラマで活躍していたが、この映画を機に実力派俳優への道を歩み始めた記念すべき作品だ。

30年後の「シコふんじゃった!」は廃部寸前の大学相撲部を立て直す設定は同じだが、伊原と葉山奨之(26)がダブル主演。時代を反映して、女子相撲も取り上げている。

伊原は2カ月の相撲特訓で“日本一美しいシコ”を見せている。大阪府立登美ケ丘高ダンス部キャプテン時代に“バブリーダンス”で注目を浴びた身体能力の高さで、足をピンと伸ばしてスッと着地させている。

初体験のまわしにも「意外としっくりきました。重さが3キロ近くあって長時間だと腰に来るので、撮影中もまわし休憩を取って外していました」と笑顔で説明してくれた。

30年の年月は、男子だけだった大学相撲を男子、女子と種目を増やした。そして取材する記者にとっても、大きな変化があった。

30年前に映画の出演者を取材する場合は、映画会社の試写室に出向いて、決められた時間に作品を見ていた。今回は配信のアドレスをもらってパソコンで見た。そして、全10話をまとめて見た。その違いに大きな時の流れを感じた。

少しずつ普及しつつある女子相撲は、最初は“新相撲”という名称で始まった。スポーツ紙も、物珍しさから取り上げたが、なかなか広まらなかった。

それが令和の時代になって、ジワリと広がった。「シコふんじゃった!」の担う役割も大きい。

伊原は「女子相撲って、まだ認知されているのが少ない。女子でも相撲が出来るんだと思いました。女子相撲と男女混合戦という要素が加わったドラマ化は、30年前とは、また違った軸ですごく魅力的だなと思いました」と撮影を振り返った。

このドラマに出る前は、テレビの中継を何げなく見るだけだった大相撲も、お気に入りが出来た。13日に初日を迎える九州場所で新小結に昇進した翔猿(30)だ。「スマートでかっこいい」と、力士のイメージとは違った言葉で魅力を語る。

撮影中は7キロ増量して役作りに励んだ。デビュー5年目で「私にとって転機になる作品」と言う。“健全なる肉体に健全なる精神が宿る”と言う言葉を思い出させてくれたインタビューだった。己の酒浸りの不摂生を少しだけ反省した。【小谷野俊哉】