マーベル映画「ブラックパンサー」(2018年)の続編「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」が、主演の俳優チャドウィック・ボーズマンさんの死を乗り越え、11日に公開され、北米で11月の公開作品としては過去最高となる1億8000万ドル(約252億円)の興行を記録する大ヒットスタートを切った。

前作でブラックパンサーことティ・チャラを演じたボーズマンさんは、続編の撮影を前に20年8月に大腸がんのため43歳の若さで亡くなった。人知れず4年に及ぶ闘病を続けていたことは世界中に大きな衝撃を与え、関係者にも深い悲しみが襲った。

ボーズマンさんの遺志を受け継ぐため、マーベル・スタジオは代役を立てず、本作では妹シュリを主人公としてブラックパンサー亡き後の世界が描かれている。

北米の公開週末で2億2000万ドル(約308億円)の興行を記録した前作には及ばなかったものの、全世界で3億3000万ドル(462億円)の興行を記録。ヒーロー映画としては史上初めてアカデミー賞作品賞にノミネートされるなど社会現象にもなった前作に迫る勢いを見せている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)