漫才日本一決定トーナメント「M-1グランプリ2022」の決勝が18日(午後6時34分、テレビ朝日系で生放送)行われる。過去最多7261組の中から準決勝を勝ち上がった9組と決勝当日の敗者復活戦で勝ち上がった1組の計10組で第18代王者の座を争う。

日刊スポーツ西日本の三宅敏記者は、優勝候補に王道しゃべくりのカベポスターを本命にあげた。

 

<優勝予想>

◎本命 カベポスター

○対抗 ロングコートダディ

★大穴 ヨネダ2000

<敗者復活予想>

マユリカ

◇   ◇   ◇

優勝候補1番手は、カベポスター。2020年マヂカルラブリー、21年錦鯉と、連続してキャラクターが強烈な個性派漫才が勝っており、今回はオーソドックスな本格派しゃべくり漫才が脚光を浴びる番だ。

ボケの永見大吾(32)とツッコミの浜田順平(35)によるコンビは、今年に入ってytv漫才新人賞、ABCお笑いグランプリの2冠に輝く大躍進。緻密に練られたネタと、落ち着きある正統派しゃべくりは若手の中で、すでに貫禄すら漂わせている。

永見の繰り出すツカミ「確かにお前の言う通り…」から、コンスタントに観客の笑いを誘うだろう。

永見が国立三重大工学部、浜田が大阪市立大法学部の出身。永見は大学でコンピューターの言語プログラミングを研究し、一方の浜田は大学卒業後、自動車メーカーに勤務後、お笑いの世界に飛び込んだ。クレバーさ、品の良さがにじみ出る言葉の応酬は、幅広いファンの支持を集めている。

過去、日刊スポーツのインタビューに対し、永見は「M-1はずっと見てました。あの場で認めてもらうことが、芸人として認めてもらうこと」と語り、漫才日本一を争う大会への意欲を早くからうかがわせた。20年、21年は準決勝の壁を越えられなかったが、ようやく念願の決勝へ。勢いに乗って、タイトル奪取を狙う。偶然にも決勝の翌日(12月19日)が永見のバースデー。ダブルの喜びとなるか。

対抗は、コントも漫才もハイレベルなロングコートダディ。昨年決勝4位だった実力は折り紙付き。堂前透(32)の書くネタは常に斬新で、芸人仲間からの評価も高い。

大穴のヨネダ2000は、先日(10日)決勝が行われた女芸人NO・1決定戦THE Wで惜しくも準優勝だった。ハリセンボン以来、13年ぶりとなる女性コンビの決勝進出。女性コンビ初優勝を狙っている。

敗者復活組では、マユリカを推す。NSC(吉本総合芸能学院)大阪の同期(33期)で仲良しのビスケットブラザーズが今年、キングオブコントで優勝し、大きな刺激を受けた。3度目となるM-1準決勝で一発逆転を期す。

【M1優勝予想=東の松尾記者は】W杯でも下克上の嵐 本命は敗者復活果たしてのオズワルド、対抗に真空ジェシカ

▽M-1決勝進出コンビ

◆真空ジェシカ 人力舎所属。ガク(90年12月3日、神奈川県生まれ)と川北茂澄(89年5月23日埼玉県生まれ)によるコンビ。学生時代に出会う。12年結成。2年連続の決勝進出。

◆ダイヤモンド 吉本興業所属。野澤輸出(86年12月24日、栃木県生まれ)と小野竜輔(90年8月13日、山口県生まれ)によるコンビ。NSC東京15期生。17年結成。初の決勝進出。

◆ヨネダ2000 吉本興業所属。誠(99年3月25日東京都生まれ)と愛(96年9月19日神奈川県生まれ)によるコンビ。ともにNSC東京23期生。20年結成。初の決勝進出。

◆男性ブランコ 吉本興業所属。浦井のりひろ(87年12月3日京都府生まれ)と平井まさあき(87年8月1日兵庫県県生まれ)によるコンビ。ともにNSC大阪33期生。11年結成。初の決勝進出。

◆さや香 吉本興業所属。新山(91年10月17日、大阪府生まれ)と石井(88年5月28日、大阪府生まれ)によるコンビ。NSC34期生。14年結成。初の決勝進出。

◆ウエストランド タイタン所属。井口浩之(83年5月6日、岡山県生まれ)と河本太(84年1月25日。岡山県生まれ)によるコンビ。高校の同級生。08年結成。2度目の決勝進出。

◆キュウ タイタン所属。ぴろ(86年5月4日、愛知県生まれ)と清水誠(84年2月23日、愛知県生まれ)によるコンビ。13年に結成したが1度解散し、15年再結成。初の決勝進出。

◆カベポスター 吉本興業所属。永見大吾(89年12月19日、三重県生まれ)と浜田順平(87年4月28日、大阪府生まれ)によるコンビ。NSC大阪36期生。14年結成。初の決勝進出。

◆ロングコートダディ 吉本興業所属。堂前透(90年1月16日、福井県生まれ)、兎(88年8月19日、岡山県生まれ)によるコンビ。ともにNSC31期。09年結成。2年連続の決勝進出。

◆敗者復活1組