漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2022」の決勝が18日、行われ、お笑いコンビ、ウエストランドが優勝して第18代王者に輝いた。毒舌漫才で、さや香、ロングコートダディとの最終決戦を制し、過去最多7261組の頂点に立った。漫才日本一の称号と賞金1000万円などが与えられた。

8度目の出場で王座を手にした。会見に出席した井口浩之(39)は「もうM-1に挑戦しなくていいと思うとうれしい。M-1のチャンピオンになる人生とは思っていなかったので、意外だなと。ネタが評価されることもあまりなかったので」と素直な心境を明かした。優勝後の生中継でのインタビューで「自分の人生なんですけど、初めて主役になれた気がしました」と語ったことについてあらためて聞かれると「実は優勝したらあれを言おうと。かなり前から考えていました」と笑った。

相方の河本太(38)は優勝が決まるとその場に立ちつくして号泣した。「チャンピオンになるなんて思ってもなかったですから。子どもが2人いて、最近涙もろくなっちゃって。まずは家族の顔が浮かびました」と語った。

最終決戦ではファーストラウンドと同じく「あるなしクイズ」を題材に皮肉のきいた毒舌漫才を披露。7人の審査員中、さや香に投票した博多大吉を除く6票を獲得する圧勝だった。所属する芸能事務所、タイタン勢としても初優勝。事務所の先輩、爆笑問題の田中裕二にネタを見せた際にも「このネタいいじゃん」と褒められていたことを明かした。同じく爆笑問題の太田光からは「審査員とかじゃなくて、とにかくお客さんとテレビの前の視聴者を笑わすことが全てだから、そこに集中しろ」とアドバイスを受けていたといい、井口は「それはできたかなと思います。早く2人と太田光代社長に会って良い報告がしたい」と胸を張った。

◆ウエストランド タイタン所属。井口浩之(いぐち・ひろゆき)は1983(昭58)年5月6日、河本太(こうもと・ふとし)は1984(昭59)年1月25日生まれ。ともに岡山県出身。津山商の同級生で08年結成。コンビ名は同市のショッピングセンターから。井口はサッカー好きでフットサルもプレー。2重歯列を番組企画で治療したこともある。河本は19年にヒロシ、ベアーズ島田キャンプと「チーム焚火会」を組み、「第1回サウナ温め選手権日本大会」に優勝。フィンランドで行われた世界大会に出場した。