1年前に俳優を引退したブルース・ウィリス氏が19日、68歳の誕生日を迎え、妻のエマ・ヘミングさん(44)が認知症と診断された夫の介護の現実について吐露する動画をインスタグラムに投稿した。ウィリスさんは認知機能に影響を及ぼす失語症と診断されたことを受けて昨年3月に俳優を引退し、その後に前頭側頭型認知症と診断されたことを家族が公表している。

女優デミ・ムーアと離婚したウィリスさんと09年に再婚したヘミングさんは、10歳と8歳の2人の娘を育てながら介護に追われる日々を過ごしており、「私の朝は泣くことから始まった。この腫れた目を見ての通り」との言葉で動画は始まっている。ウィリスさんがパパラッチに追いかけられた際には「大声で話しかけないで。距離を保って」と訴えるなど介護者の現実を積極的に発信しているヘミングさんは、「毎日悲しい時があり、毎日悲嘆になる時がある。彼の誕生日である今日、それを本当に感じている」と胸の内を明かしている。

ヘミングさんは、「純粋な愛。彼はとても愛されています。そして私はいつも彼を愛しています。誕生日おめでとう」とキャプションを添え、ウィリスさんが病気を発症する前の家族との日常をまとめた動画も投稿して誕生日を祝っている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)