中山優馬(29)が29日、東京・EXシアター六本木で、ソロデビュー10周年ツアーの千秋楽公演を開催した。自身8年ぶりのツアー。ドラマや舞台などで磨いた表現力も生かし、20代ラストの年らしく大人のパフォーマンスを披露した。

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中山のキーボード演奏からライブはスタートした。「In The Name of LOVE」を歌い終え、笑顔を見せた。ファンから「優馬~!」と声をかけられると「よう声通るね! 俺より発声練習うまいんちゃうか」とおどけて、会場を沸かせた。

ジャニーズ事務所の先輩で「師匠」と慕う屋良朝幸(40)が考案した3段構造のセット「朝幸マトリョーシカ」を巧みに使い、変幻自在のパフォーマンスを披露した。「Fruit」で女性ダンサー2人との妖艶な絡みもあれば、ユニット「NYC」の楽曲「よく遊びよく学べ」では少年のように笑った。

12年10月にソロデビュー。昨年10月、16年以来となる音楽活動を再開。今年2月にベストアルバムを発売するなど、精力的に取り組んだ。「正直もうライブはできないかなと思ってたので、今回できたのはありがたかったです」と感謝。前回ツアー以降の8年間は俳優業にまい進していた。ミュージカルなどにも出演し、表現力も磨かれた。「ただ音楽活動を休んでいたわけじゃないぞ、っていう技術力はちゃんと見せなきゃいけないと思っていました」と成長も実感している。

観客の“声出し”も解禁された。「ライブって感謝祭のようなものだと思っているので、近い距離で一緒に楽しめるのはうれしいです」と喜んだ。「今までの曲たちにも申し訳ないという思いがありました。表現できる場があって初めて楽曲も報われる。いろんな活動をしていくのがジャニーズ事務所の特徴でもあると思うし、それは守っていきたいです」とマルチな活動にさらなる意欲を示した。【横山慧】