バングラデシュにルーツを持ち、東京・北区王子育ちの“令和のアンダーグラウンドギャル”シャララジマがパーソナリティーを務めるbayfm「シャララ島」(土曜午前4時)が7日深夜よりスタートする。このほどシャラが日刊スポーツのインタビューに応じ、意気込みを語った。

所属事務所から事前にいただいたアーティスト資料。もし明日、世界が終わるならという質問には「吉野家の牛丼を食べる!」。最後に一言の欄には「王子の飛鳥寿司は回転寿司界でナンバーワン!」。強烈キャラすぎて、対面する前から面食らいそうだった。だが実際に対面すると、親しみやすい。最初の心配は杞憂(きゆう)だった。

シャラ自身、初ラジオにして初の冠番組が決定した。その経緯は意外なモノだった。

「昼のラジオ番組のオーディションを受けに行ったんです。そしたらもう、全員ピチピチの高校生ばっかりで(笑い)。マネジャーさんと焦って『絶対うちら違うよね』みたいになって、一応受けたんですけどダメでした。その後に、ディレクターさんと話してたら、『話が面白い』って言ってくださって。フレッシュさがなかったんじゃないですかね(笑い)。でも、番組に出る機会をいただけるなんて本当ありがたいですね」

どんな話をしたのか。

「好きな音楽と『サイゼリヤ』の話ですね。あとは、喫茶店って『喫』って入っているのに、なんで禁煙になるんだって話をすごいしてて。『たばこが吸えないんだったら、カフェでしょ』とか。それは昼の帯番組は落ちますよね(笑い)」

ラジオでは、自分の趣味や好きなことをフリートークで話す予定だという。その前に、自己紹介も必要だ。シャラは「人種のボーダーレス」をテーマに活動している。ルーツはバングラデシュだが、育ちは北区王子。地元愛も強い。

「両親がバングラデシュ人なんですけど、幼い頃に親の仕事の関係で東京に来ました。私みたいなバックグラウンドを持った人が、今の中高生では多分増えてると思うんですけど、私の世代ってまだハーフはいたけど、顔が違う人が1人もいませんでした」

そしてある時考えた。日本とバングラデシュ、どっちが好き。カレーとおでんどっちが好き。答えは「両方」だ。「『どっちかって言わなきゃいけないのかな?』って思い始めて。『どっちなんだろう』って思わせた方が面白いんじゃないか」。モデル活動を始めた大学生時に、カラコンなどを着用し外見から変えた。だが現実は、見た目だけで判断されることも多い。しかしシャラ自身は、ギャグや楽しいことが大好きだ。だからこそ、今回の初ラジオで「しゃべって、抜け感を出していきたい」と、概念を変えたいという。

自身のキャッチコピーは“令和のアンダーグラウンドギャル”だ。キャッチーに聞こえるが、アンダーグラウンドが大好きなシャラの思いもこもっている。

「東京のシーンって、アートや音楽、本当にすごいものがいっぱいあるのに、メディアに出ていくものって、メディアのために作られたモノがすごく多いなって私は感じてて。本当に良い物がたくさんあるのに、それを知らないってすごいもったいないなって、いつも思っていて。ニッチとされるモノの中にも、多分多くの人に響く素晴らしいもの作りや、人もいるだろうなと思っていて。私自身が表に出て、それを伝えられたらとも思っています」

今後はモデル業と、トーク力を生かした分野で活動の幅を広げていく。幼い頃に見たテレビで衝撃を受けたのは、マツコ・デラックスとローラ。今の目標は、マツコとテレビで共演することだ。

「なぜならマツコさんは、『マツコさん』というスタイルを作った人だから。思春期のころに見ていたテレビの型みたいなところに、ただマツコとしてきた人って、初めて見た感覚があって。マイノリティー性を持ちながら、今までの型にはまることなく、自分の視点と意見を世の中に評価されて。ああやって露出していったことって、すごい大きいことだなと思ってて。だからマツコさんがテレビに出てるうちに会いたいっていうのが、一番にあります。私は人種のボーダーレスをテーマにしているので、“第二のマツコデラックス”にならせていただきたいですね(笑い)」

時折真面目な表情を見せるが、インタビュー中は笑いが起こることの方が多い。そんなシャラを語る上で意外なのがもう1つ。既婚者で、その夫は大人気ロックバンドOKAMOTO'Sのオカモトショウだ。「自分で言うのは恥ずかしいんですけど、実はバンドマンの女なんですよね」と笑い飛ばす。ラジオ決定後は、オカモトが出演しているラジオを聞き、間の取り方などを学んでいるという。

「夫は全面サポートです。夫が先輩みたいな感じになっていて、モデル時代は取材がなかったので、取材って何するの?とか、持ち物は?とか。囲み取材ってなに?とか、私、悪いことした?とか(笑い)すごい教えてもらっています」

最後に一言問うと「4月7日金曜日は朝まで飲んでもらって、朝の4時、その帰り道に私のラジオを聞いてもらえればと思っています!」。

その際はぜひ、シャラが愛してやまない北区王子の居酒屋で。【佐藤勝亮】