NHK大河ドラマ「秀吉」や連続テレビ小説「京、ふたり」などを手がけた脚本家・竹山洋(たけやま・よう)さん(本名・武田淳一)が、4月12日、敗血症性ショックで亡くなったことが17日、分かった。76歳。

所属事務所によると、竹山さんは、4月7日に体調を崩して入院。複数のお仕事を抱えていたという竹山さんは、入院直後に妻の京子さんに「パソコンを持ってきてくれ」と頼むなど深刻さは感じさせなかったという。

しかし、亡くなる前日の11日に体調が急変し、力尽きた。あまりに急なことで、事務所関係者も「本人もあまり自覚症状はなかったと思います。奥さんはぼうぜん自失といった様子でした。ぼくもいまだに信じられません」と整理がついていないという。

NHKラジオの脚本、舞台の脚本、映画の脚本の準備をするなど亡くなる直前まで仕事への意欲を失わなかったという。その人柄について同関係者は「一概には言えませんが、作家というのは、一本の本を書くという大変労力の必要な仕事。喜怒哀楽の激しい方でした」と振り返った。

埼玉・所沢市出身の竹山さんは、早稲田大で演劇を学んだ。30代から本格的に脚本を書き始め、77年にテレビ朝日系ドラマ「特捜最前線」、90年にNHK連続テレビ小説「京、ふたり」、96年にNHK大河ドラマ「秀吉」、02年にNHK大河ドラマ「利家とまつ~加賀百万石物語~」などを担当した。

94年橋田賞、07年紫綬褒章受章、17年旭日小綬章受章など。