米俳優ハリソン・フォード(80)が考古学者を演じる米人気アドベンチャー映画「インディ・ジョーンズ」シリーズの最新作「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」が18日、南仏で開催中のカンヌ国際映画祭でワールドプレミア上映され、妻で女優のキャリスタ・フロックハート(58)と共に手をつないでレッドカーペットに登場した。

米ピープル誌によると、黒と白のタキシード姿のフォードとそれに合わせた黒のドレス姿のフロックハートは共演者やジェームズ・マンゴールド監督と共にレッドカーペットに姿を見せ、集まった数千人のファンから大歓声を受けたという。

また、ハリウッド・リポーター誌によると、プレミア上映に先立って「スター・ウォーズ」や「ブレードランナー」シリーズなど数々のヒット作に出演してきたフォードは、映画界における生涯の功績がたたえられ、同映画祭の最高賞である「名誉パルムドール賞」をサプライズ受賞。檀上で感極まって涙する場面が見られたという。フォードは、シリーズ第5弾となる本作でジョーンズ役を卒業することが伝えられている。

同映画祭のディレクターを務める仏のティエリー・フレモー監督から紹介されてステージに上がったフォードは、「人は死ぬ時、それまでの人生が走馬灯のように見えるというが、今私の人生の走馬灯を目の前で見た。それは私の人生の素晴らしい一部だが、全てではない」とスピーチし、長年連れ添っているフロックハートに感謝した。

上映後は、観客から大きな拍手と5分間にわたるスタンディングオベーションが贈られ、フォードは涙と共に1981年から演じ続けた「インディ・ジョーンズ」に別れを告げた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)